最適カフシーリングの観点から見た気管チューブカフ膨張 4 種類の方法の評価

・研究の目的は、手術患者集団で、最適な ETTc シーリング手技を確定することを目的として、指の触診による推定、最小閉塞量、最小リーク法といった気管チューブカフ(ETTc)膨張の 3 種類の一般的な方法と、カフを過膨張させた後にシリンジへエアを逆流させるというあまり利用されていない方法の比較適用性を評価することであった。

・N2O を使用しない全身麻酔下で手術を受ける予定の 84 人(38 人が男性、46 人が女性、年齢 54.4±16 歳、ASA 1-3、BMI 29.6±4.9kg/m2) の前向き無作為化比較試験参加者は、使用した ETTc 膨張法に従って各群 21 人の 4 群に割り当てられた:a) 指による推定(触診)、b) 過膨張後シリンジへのエア逆流(エア逆流)、c) エアリークを直接聞いて評価した最小閉塞量(MinVol)、d) 聴診器で評価した最小エアリーク(MinLeak)。ETTc 圧は、パイロットバルーンを介して非侵襲的圧力計で測定した。各方法で注入された空気量と挿管後気道合併症も記録した。データ解析には、片側 ANOVA および線形回帰を使用した。

・研究群で記録された ETTc 圧とエア量を表1(平均±SD)に示した。
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カフ圧とエア量のいずれも、エア逆流群と MinVol 群(P<0.01)、または MinLeak 群(P<0.05)の間では、方法間に有意差が検出されたが、エアリークを聴診する方法間では差がなかった。カフ圧とカフ使用量との間の相関係数(R)は 0.762(p<0.001)であり、容量が増加するにつれて圧-容積曲線勾配の急激な増加のないことを示す、かなり強い関係を示した。気管リーク、咽頭痛、嗄声、嚥下障害、誤嚥性肺炎の症例は認められなかった。

・指による推定は、最適な ETTc 圧膨張については成績がやや不良であった。エアリークを耳で聞く両方法は、カフ圧を低値に保つけれども、特定の状況下では、それらは、膨張が不十分であることに関係している可能性がある。したがって、シリンジにエアを逆流させる方法は、ETTc 圧を安全な範囲に維持する魅力的な代替法として注目できる。

【出典】
Assessment of four methods of endotracheal tube cuff inflation in terms of optimal cuff sealing
European Journal of Anaesthesiology: June 2014 - Volume 31 - Issue - p 278?279

[!]:当ブログで 2012 年 5 月に紹介した、いわゆる「10mL シリンジ法」だ。同じことを考え付く人はいるもんだ。

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