腹腔鏡手術後の術後悪心嘔吐に対する高二酸化炭素血症の影響:二重盲式無作為化比較試験

・腹腔鏡手術は、術後悪心嘔吐(PONV)の発生率が高いことと関連している。CO2 気腹の使用は、PONV 発生率が高いことの潜在的原因として挙げられてきた。しかしながら、術中高炭酸ガス血症は、脳および消化管管を含む PONV の主な効果部位への灌流の増強に関連している可能性がある。本研究では、術中の動脈血中 CO2 分圧の上昇(PaCO2)が PONV の発生率を低下させるかどうかを検討した。

・本研究では、腹腔鏡下婦人科手術を受ける年齢 20-60 歳の女性患者 400 人を登録した。患者は、以下の術中 PaCO 2 値の 3 群の 1 つに無作為に割り付けられた:36~40mmHg(1 群)、41~45mmHg(2 群)、46~50mmHg(3 群)。麻酔薬は、全患者に対してプロポフォールとレミフェンタニルからなる標準化された完全静脈内麻酔を使用した。動脈血ガス分析を実施して、動脈血と呼吸終末ガスとの間で二酸化炭素分圧差を同定した。PONV 発生率は、麻酔後 0-2、2-6、6-24 時間の期間に評価した。PONV 発生率と重症度ならびにレスキュー制吐薬の投与を記録した。

・3 群は、患者、麻酔、手術の特徴は同等であった。術中の平均 PaCO2 値は、1、2、3 群でそれぞれ、38-39、43-44、47-48mmHg であった。PONV の発生率と重症度、レスキュー制吐薬の使用は、群間で有意差がなかった。術後 24 時間の嘔吐の総発生率は、1、2、3 群でそれぞれ 54、48、50% であった(P=0.593)。

・婦人科腹腔鏡手術後の軽度から中等度の術中高炭酸ガス血症は、PONV の発生率や重症度、レスキュー制吐薬の必要度を低下させなかった。

[!]:二酸化炭素貯留が原因なのなら、術中にむしろ低炭酸ガスになるように換気調節をしてみたらどうなんだろうか?
画像

【出典】
Effects of hypercapnia on postoperative nausea and vomiting after laparoscopic surgery: a double-blind randomized controlled study.
Surg Endosc. 2017 Apr 7. doi: 10.1007/s00464-017-5519-8. [Epub ahead of print]

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