甲状頤間垂直高: 喉頭鏡検査困難の新しい臨床指標

・喉頭鏡検査困難の発生率は、1.5% から 20% の範囲で報告されている。著者らは、喉頭鏡検査困難の発生率と、患者が口を閉じて仰臥位とした際の頤と甲状軟骨の前縁間の垂直高との間に密接な関連があると仮定した。著者らは、これを「甲状頤間垂直高試験」(TMHT)と呼んでいる。本研究の目的は、喉頭鏡検査困難を予測する上での有用性を判断することであった。

・全身麻酔を施行する予定の年齢 16 歳以上の男女の連続した 174 人の患者が参加するよう招待された。気道評価は、術前診察室で、改訂 Mallampati 試験、甲状頤間距離、胸骨頤間距離、TMHT で行った。その後、喉頭鏡検査の Cormack & Lehane 分類を挿管中に評価した。喉頭鏡検査担当者は気道評価を知らされなかった。主要評価項目として、TMHT の有効性と予測指標を計算した。気道評価の 3 つの他の方法の有効性指数の計算は、本研究の第 2 の目的であった。

・最適な感度と特異度の値は、47.46 から 51.02mm の範囲であった。臨床適用を容易にするために、カットオフ値として 50mm を選択した。TMHT は他の試験よりも正確であった(すべて P<0.0001)。

・TMHT は、既存の解剖学的測定よりも喉頭鏡検査困難の正確な予測因子であるようだ。

[!]:TMHT を初めて紹介した論文。あくまで直接喉頭鏡での喉頭展開によるもの。
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これまでにも、上記のような喉頭鏡検査困難を予測するパラメータが色々と提唱されてきたが、この中で、これまでのところ、最も正確度が高いのは、ULBT と RHTMD であることが報告されている。本論文の TMHT は、おそらく ULBT と同等か、少なくとも RHTMD よりは優れた指標である可能性が高い。

【出典】
Thyromental Height: A New Clinical Test for Prediction of Difficult Laryngoscopy
Anesth Analg. 2013 Dec;117(6):1347-51. doi: 10.1213/ANE.0b013e3182a8c734.

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