下肢拳上は、帝王切開の脊椎麻酔後低血圧の発生率を低下させる:無作為化比較試験

・帝王切開(CS)に際しての脊椎麻酔後の母体低血圧はよくある合併症である。本研究では、帝王切開に際しての脊椎麻酔後低血圧(PSH)の予防法として、下肢拳上(LE)の役割を検討した。

・CS に予定されている 150 人の満期妊婦患者を本研究に含めた。患者を 2 群に分類した:LE 群(下肢拳上群、n=75)と C 群(対照群、n=75)。輸液の前負荷として 10mL/kg の乳酸リンゲル液を投与後、坐位で脊椎麻酔を行った。局所麻酔薬のクモ膜下注入が成功した後、患者を仰臥位とした。脊椎麻酔の直後に LE 群では下肢の拳上を行い、皮膚切開まで維持した。術中血行動態パラメータ(動脈血圧と心拍数)、術中エフェドリン消費量、PSH 発生率、嘔気嘔吐の発生率が報告された。

・対照群と比較して、LE 群の方が PSH 発生率が低かった(34.7% vs 58.7%、P=0.005)。動脈血圧は、LE 群の方が、脊椎麻酔後の最初の 2 回の測定で対照群と比較して高かった。他の測定値は、両群間で同等の動脈血圧と心拍数を示した。しかし、LE 群の方が、エフェドリン消費量が少なかった(4.9±7.8mg vs 10±11mg、P=0.001)。

・脊椎麻酔直後に行われた下肢拳上は、帝王切開を受ける患者の脊椎麻酔後低血圧の発生率を低下させた。

[!]:麻酔導入後の低血圧では、輸液や昇圧剤の前に真っ先にトレンデレンブルグ体位にするが、帝王切開時の脊椎麻酔時には、高比重液を使用している場合には頭低位にするのには勇気がいる。輸液と昇圧剤にしか関心が行ってなかったが、頭低位にしなくても下肢拳上だけなら高位脊麻になる心配もないか。これはルーチンケアとしても良いのかもしれない。
画像

【出典】
Leg elevation decreases the incidence of post-spinal hypotension in cesarean section: a randomized controlled trial.
BMC Anesthesiol. 2017 Apr 24;17(1):60. doi: 10.1186/s12871-017-0349-8.



周産期麻酔
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