帝王切開に際しての全身麻酔の迅速導入のためのロクロニウム vs スキサメトニウムの比較:新生児転帰

<ハイライト>
・これは以前の出版物の拡張調査である。
・女性は、帝王切開に際しロクロニウムか、またはスクキサメトニウムを投与されるよう無作為化された。
・ロクロニウムを用いた場合には、1 分 Apgar スコア<7 が多かった。
・5 分、または 10 分の Apgar スコアには差はなかった。
・臍帯動脈血ガスに差はなかった。

<要旨>
・これまでの研究では、帝王切開に際しての全身麻酔の迅速導入でロクロニウムとスキサメトニウムを比較し、母体の転帰に差異がないことを見出した。しかし、Apgar スコアには有意差があった。これが副次的な結果であったため、著者らはこの知見をより大きな被験者数で調査するように研究を拡張した。

・当初の研究からの 240 名の女性を含めた 488 名の妊婦が含まれた。女性はプロポフォール 2mg/kg 後にロクロニウム 1mg/kg(ROC n=245)か、またはスキサメトニウム 1mg/kg(SUX n=243)のいずれかを投与されるように無作為に割り当てられた。臍帯のクランプまで、麻酔は 50% までの亜酸素化窒素と 1 MAC までのセボフルランで維持された。Apgar スコアと臍帯血ガスを用いて新生児転帰を比較した。

・525 人の新生児についてデータを分析した(ROC n=263 vs SUX n=262)。1 分での Apgar スコア<7 の割合は統計的に有意差があった(ROC 17.5% vs SUX 10.3%、P=0.023)、5 分(ROC 8% vs SUX 4.2%、P=0.1)、または 10 分(ROC 3.0% vs SUX 1.9%、P=0.58)で差はなかった。他の測定結果に群間差はなかった。

・ロクロニウムの使用は、スキサメトニウムと比較して 1 分で低い Apgar スコアと関連していた。この臨床的意義は不明であり、さらなる調査が必要である。

[!]:えっ!?ロコロニウムって胎盤通過しないってことじゃなかったっけ・・・!
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<追記>:胎盤通過性がかなり低いというだけであって、通過しないというわけではなかった。
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【出典】
Rocuronium versus suxamethonium for rapid sequence induction of general anaesthesia for caesarean section: influence on neonatal outcomes
International Journal of Obstetric Anesthesia Kosinova M, et al. Published online: May 9, 2017

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