Q:迅速導入の 7P とは?

A:以下の 7 項目の頭文字を取ったもの。また、この順番に進めて行く。

1.Preparation:準備   【 10 分前 】
 これは、気管挿管前の準備と特に変わったところはないが、通常 RSI の対象となる症例は、緊急手術の症例が多く、術前の気道評価がしばしば疎かになっていることもあり、予想外の CICV をきたすことも想定して、必ず、バックアップ用の器材:ビデオ喉頭鏡、ガムエラスティック・ブジー、ラリンジアルマスク、輪状甲状膜穿刺切開キットがすぐに利用できるように準備しておくことが望ましい。「SOAP ME!」
 ・S=Suction:吸引
 ・O=Oxygen:酸素
 ・A=Airway:気道器具
 ・P=Positioning:体位
 ・M=Meds:薬剤
 ・E=quipment/EtCO2:モニター機器とカプノメータ

2.Preoxygenation:前酸素化   【 5 分前 】
 RSI では、原則として換気を行わないので、その間に低酸素をきたさないように十分な酸素化(脱窒素化)を行っておかなくてはならない。

3.Pretreatment:前処置   【 3 分前 】
 筋弛緩剤投与前の前処置として、通常の急速導入と同様に、プロポフォールやロクロニウムによる血管痛を軽減するためのキシロカイン、気管挿管に伴う侵害刺激を緩和するためのフェンタニルなどの投与が含まれる。また、筋弛緩剤としてサクシニルコリンを使用する場合には、線維束攣縮を軽減するためのプレクラリゼーションとしての非脱分極性筋弛緩薬の少量投与を行うこともある。

4.Paralysis with Induction:導入と筋弛緩   【 0 】
 導入剤(鎮静薬と筋弛緩薬)を一気に注入し、別のシリンジで輸液剤を押し入れして確実に薬液を静脈内投与し、短時間で意識消失と共に筋弛緩を得る。

5.Protection and Positioning:気道保護と体位   【 20~30 秒後 】
 この際、胃内容物の逆流を防止するために、意識消失までは 10N で、意識消失後は 30N で、輪状軟骨圧迫(Cricoid Pressure)を加える(セリック手技:Sellick maneuver)。喉頭鏡操作に最適な、Sniffing 位を取る。原則として、喉頭鏡を挿入するまで、換気は行わないが、酸素飽和度が 90 以上を保てない場合は、輪状軟骨圧迫下にバッグマスク換気を行わざるを得ない場合もある(Modified RSI)。

6.Placement and Proof:チューブ留置と確認   【 45 秒後 】
 可能ならば、声門直視下に気管チューブを留置し、さらに、確実に気管に留置されていることを複数の手段で確認する:呼気によるチューブの曇り、5 点聴診、カプノメータなど。

7.Post-Intubation Management:挿管後の管理   【 1 分後 】
 気管チューブを適切な深さに調節して、テープなどによるチューブの確実な固定を行い、歯が揃っている場合には、忘れずにバイトブロックを噛ませる。圧力計があれば、適切なカフ圧に調整しておく。
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Q:迅速導入(RSI)はどうやるか?

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