腹腔鏡検査は、腹部外傷管理において治療上の役割を果たす:マッチドペア分析

・腹腔鏡検査は、腹部外傷管理における診断ツールとしてますます利用されている。治療的介入におけるその役割は未だに解明されていない。本研究の目的は、循環動態が安定した患者で腹部外傷治療における腹腔鏡検査と開腹術を比較することである。

・2004 年 1 月から 2014 年に腹部外傷の手術を受けた患者をレビューしたところ、治療介入(TL)のために腹腔鏡検査を受けた 25 人の患者が同定された。この群は開腹手術(LT)を受けた同様の 25 人の患者と相応させた。2 つのコホートの擦り合わせは、患者の特徴、外傷重症度、循環動態の障害、放射線学的所見に基づいた。周術期転帰を比較した。

・患者の特徴は、TL と LT 群患者で、年齢(中央値 33 vs 26歳)、性別分布、臨床症状に関して同様であった。外傷重症度スコアは、両群で同様で、中央値は 16 であった(主要外傷= ISS>15、正常範囲 0-75)。外傷の種類では、中空粘膜[腸の修復= 10(TL) vs 17(LT)と固形器官[5(TL) vs 2(LT)]であった。手術時間の中央値は両群で同等であった:105(TL) vs 98(LT)分(p=0.09)。術後合併症(1 vs 10、p<0.001)、鎮痛薬使用量、とくに麻薬使用(34 vs 136 モルヒネ当量、p<0.01)、入院期間(4 vs 9 日、p<0.05)は、腹腔鏡検査群の方が有意に少なく短かった。


・循環動態が安定した腹部外傷患者は、経験豊富な外科医による腹腔鏡検査で効果的かつ安全に管理できる可能性がある。主な利点としては、合併症率の低下、疼痛の軽減、入院期間の短縮などがある。

[!]:循環が安定しているのなら、いきなり開腹ではなく、腹腔鏡で損傷の程度を評価するのが妥当だろう。逆に、ある程度の治療に対しても循環が不安定なら、積極的に開腹して精査する必要があるのだろう。
画像

【出典】
Laparoscopy has a therapeutic role in the management of abdominal trauma: A matched-pair analysis.
Int J Surg. 2017 May 18. pii: S1743-9191(17)30417-X. doi: 10.1016/j.ijsu.2017.05.035. [Epub ahead of print]

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