硬膜穿刺後頭痛に関して脊椎麻酔でのペンシルポイント針とカッティング針との比較:メタ分析

・主として脳脊髄液(CSF)の喪失に起因する硬膜穿刺後頭痛(PDPH)は、脊椎麻酔と診断的腰椎穿刺に際しての周知の医原性合併症である。脊椎穿刺針は合併症を最小限に抑えるように変更が加えられてきた。PDPH の修正可能な危険因子には、主に針のサイズと針の形状が含まれた。しかし、PDPH の発生率はカッティング針とペンシルポイント針の間で有意に異なるかどうかは議論の余地があった。そこで、著者らは、メタ分析を実施して、カッティング針とペンシルポイント針の PDPH の発生率を評価した。

・著者らは、カッティング針か、ペンシルポイント針を使用して待機的脊椎麻酔または診断的腰椎穿刺を受けた患者群で、臨床的転機を評価した全ての無作為化試験を、適格試験として含めた。選択された全ての研究と、それらのバイアス・リスクは 2 人の研究者で評価した。主要結果として、成功率、PDPH の発生頻度、重症 PDPH の報告、硬膜外血液パッチ(EBP)の使用を含む臨床転帰を記録した。二分変数については、95% 信頼区間(CI)付きのリスク比(RR)を用いて結果を評価した。Rev Man ソフトウェア(バージョン 5.3)を用いて全ての適切なデータを分析した。

・本研究には 25 件の無作為化比較試験(RCT)が含まれた。分析の結果、ペンシルポイント脊椎穿刺針は、PDPH(RR 2.50; 95%CI[1.96,3.19]、P<0.00001)と重症 PDPH(RR 3.27; 95%CI[2.15,4.96]、P<0.00001)の発生率が少ないことが明らかとなった。さらに、EBP が使用されたのは、ペンシルポイント脊椎穿刺針群の方が少なかった(RR 3.69; 95%CI[1.96,6.95]、P<0.0001)。

・現在のエビデンスは、PDPH の発生頻度、PDPH の重症度、EBP の使用の点で、、ペンシルポイント脊椎穿刺針は、カッティング針に比較して、有意に優れていたことを示唆している。このことから、著者らは、脊椎麻酔と腰椎穿刺にはペンシルポイント脊椎穿刺針の使用を推奨する。

[!]:カッティング針が硬膜組織線維を切断してしまうのに対して、ペンシルポイント針の方が線維を切断しにくく早期に穴が閉鎖して髄液漏出が少ないためと考えられている。未だに、カッティング針を使用しているようなら、怠慢と言われても仕方がないな。

【出典】
Comparison of cutting and pencil-point spinal needle in spinal anesthesia regarding postdural puncture headache: A meta-analysis.
Medicine (Baltimore). 2017 Apr;96(14):e6527. doi: 10.1097/MD.0000000000006527.

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