セボフルランは、人工心肺後の肺機能低下を緩和する

・研究の目的は、人工心肺(CPB)後の有害な肺変化を緩和するセボフルランの可能性を検討することであった。

・大学病院での待機的心臓手術を受ける患者 190 人を対象とした前向き無作為化臨床試験。静脈麻酔下の 99 人の患者は CPB 離脱後にセボフルラン 1 最小肺胞濃度を 5 分間投与(SEV 群)され、他群の 91 人は、静脈内麻酔で維持された(対照群)。

・開胸下で CPB 前、CPB 後、介入後に測定を実施した。肺メカニカルインピーダンス、カプノグラムトレースを記録し、動脈血および中心静脈血検体を分析し、肺コンプライアンスを記録した。インピーダンススペクトルから、気道抵抗、組織ダンピング、およびエラスタンスを得た。カプノグラムの第 III 相勾配は、線形回帰を用いて決定した。動脈血中酸素分圧/吸入酸素濃度比およびシャント率は、血液ガスパラメータから計算した。CPB 後、セボフルランは気管支拡張を誘発し、気道抵抗の著しい低下と、組織ダンピングおよびエラスタンスの減少によって示される肺組織の粘弾性の僅かな改善に反映された。これらの変化は、カプノグラムの位相勾配の減少およびシャント率の減少、動脈血酸素分圧/吸入酸素濃度比と肺コンプライアンスの増加に反映された。CPB 後に発生した障害がひどいほど、セボフルランによる改善が大きいことが観察された。

・セボフルランは、CPB 誘発性の気管支収縮、肺組織メカニクス障害、肺内シャント増幅を緩和する可能性がある。この利点は、重度の CPB 誘発肺機能低下を有する患者において特に重要である。

[!]:CPB 中は、肺という臓器自体は血液循環から隔絶されるために、虚血から酸素不足に陥りやすいのではないだろうか。だとすれば、心筋に対する保護作用と同様に、肺にも保護作用があってもよいのだろう。

【出典】
Sevoflurane Relieves Lung Function Deterioration After Cardiopulmonary Bypass.
J Cardiothorac Vasc Anesth. 2017 Feb 24. pii: S1053-0770(17)30248-3. doi: 10.1053/j.jvca.2017.02.186. [Epub ahead of print]

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