非心臓手術における術後悪心嘔吐、麻酔回復室退室時間、鎮痛に及ぼすエスモロールとオピオイドとの効果

・オピオイド代替薬としての周術期エスモロールは、オピオイド節約を介して術後悪心嘔吐を軽減することが示されている。このメタ分析の目的は、非心臓手術での術後悪心嘔吐(PONV)、回復室在室時間、鎮痛についてエスモロールとオピオイドを比較することであった。

・非心臓手術で全身麻酔時の術後早期回復と疼痛強度に関して、エスモロールとオピオイドを比較した無作為化比較試験(RCT)について、OVID Medline(1980 年 2 月~1980 年 2 月)、OVID EMBASE、EBSCO、CINAHL、Cochrane Register of Controlled Trials を検索した。主要評価項目は PONV、麻酔回復室(PACU)退室時間とし、副次評価項目アウトカムは術後早期疼痛とした。

・439 人の患者を含む 8 件の試験が同定され、228 人がエスモロールを投与され、211 人がオピオイドを投与されていた。ランダム効果メタ分析では、オピオイドと比較して、PONV 発生率が 69% 減少した(オッズ比 0.31,95% 信頼区間[CI] 0.13-0.74、P=0.008、I2=44.1%)。揮発性麻酔薬の必要量の増加は、オピオイドと比較してエスモロール群で明らかであった(MD + 0.67% デスフルラン当量、95%CI 0.27-1.08、P=0.001、I2=23.5%)。PACU 退室時間、術後早期疼痛スコア、オピオイド必要量、累積オピオイド消費量に関して、エスモロールとオピオイド群との間に統計学的有意差はなかった。研究間には著しい異質性が認められた。重大な副作用は認められなかった。

・オピオイドと比較して、周術期のエスモロールは、術後悪心嘔吐の発生率を低下させ、揮発性の麻酔薬の必要性を高める可能性がある。エスモロール投与は、術後早期疼痛強度を改善しない可能性がある。それにもかかわらず、これらの知見には、質の高い RCT がない事と、研究間の異質性によって限界がある。さらに、これらの結果を調査するためには大規模な研究が必要である。

[!]:エスモロールの PONV 抑制効果や鎮痛補助効果については以前からかなりの報告があるが、費用対効果比がどうなのかな。ブレビブロック注100mg,:4130円

The effect of esmolol compared to opioids on postoperative nausea and vomiting, postanesthesia care unit discharge time, and analgesia in noncardiac surgery: A meta-analysis
J Anaesthesiol Clin Pharmacol 2017;33:172-80

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