腰椎手術における術後鎮痛のための閉創時の筋肉内局所麻酔浸潤:系統的レビューとメタ分析

・創部閉鎖前の局所麻酔浸潤は、術後鎮痛のためのマルチモーダル戦略の一環であり、早期離床と退院を促進し得る。その有用性を調査したいくつかの小規模研究があるが、データの定量的メタ分析は一度も行われていない。研究の目的は、腰椎手術後の術後疼痛を軽減し、早期退院を促進する上で、創部閉鎖前の筋肉内局所麻酔浸潤が有効かどうかを特定することであった。

・本レビューは PRISMA 声明に従って行われ、PROSPERO データベースに登録された。無作為化比較試験のみが対象となった。調査対象とした主要評価項目は。初回鎮痛剤要望までの時間、術後 24 時間時点での術後オピオイド総使用量、1、12、24 時間の時点での視覚アナログスコア(VAS)、術後在院期間が含まれた。

・11 件の出版物が包含基準を満たした。合計 438 例の患者が含まれた。対照群が 212 人、介入群が 226 人であった。局所麻酔薬の浸潤は、最初の鎮痛剤要望までの時間が延長(平均差(MD)65.88 分、95%信頼区間(95%CI)23.70~108.06、P<0.002)、術後オピオイド使用量の有意な減少(MD- 9.71mg、95%CI -15.07、-4.34、p=0.0004)をもたらした。術後 1 時間の時点での視覚アナログスコア(VAS)はわずかではあるが統計学的に有意な低下があったが(MD -0.87 95%CI -1.55、-0.20、p=0.01)が、12 時間や 24 時間では有意な減少はなかった(p=0.93 と 0.85)。

・本系統的レビューとメタ分析は、腰椎手術を受けた患者で、術後の筋肉内局所麻酔薬浸潤は、術後鎮痛剤の必要量を減少させ、初回鎮痛剤投与までの時間を延長するというエビデンスを提供する。主な研究の優先事項には、麻酔薬の選択と強さの最適化と、腰椎手術における術後局所麻酔薬のルーチン使用のための保健経済分析が含まれる。

[!]:皮下の局所麻酔浸潤は、リポゾームとか使わない限り、所詮数時間しか効かないので、術中のフェンタニル使用の残り香とか、術中のブプレノルフィン使用とかで代用できてしまうのではないのかな。

【出典】
Intramuscular Local Anesthetic Infiltration at Closure for Postoperative Analgesia in Lumbar Spine Surgery: A Systematic Review and Meta-Analysis.
Spine (Phila Pa 1976). 2017 Jul 15;42(14):1088-1095. doi: 10.1097/BRS.0000000000001443.

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック