ロクロニウム誘発性筋弛緩の効果発現と持続時間に及ぼす性差の影響

性差10.png・研究の目的は、2×ED(95)(0.6 mg/kg)の単回ボーラス投与後のロクロニウム誘発性筋弛緩の過程に及ぼす性別の影響を評価することであった。

・倫理委員会の承認と説明と同意の後、筋弛緩を伴う TIVA 下に一般外科手術予定の患者 245 人(男性 121人、女性 124人)を調査した。ロクロニウムを 0.6 mg/kg 投与した後、T(1)の最大抑制発現時間、25% 回復までの作用持続時間、回復指数(T(1) の 25 から 75% へ)を、TOF-Watch SX 加速度筋弛緩モニターで測定した。男性群と女性群から得たのデータを、適切な統計学的検定(対応のないスチューデント t 検定、マンホイットニーランク検定、フィッシャーの正確検定)で比較した。

・男性は女性よりも体格が有意に大きく(p<0.001)、重かった(p<0.05)が、肥満指数は同等(ns)であった。効果発現時間は、女性の方が短かった[92.5(SD 14.2) vs 104.7(12.2)、p<0.0001]であった。作用持続時間は女性の方が長かった[43.1(7.9) vs 31.3(5.5)分、p<0.0001]が、回復指数は両群で同等であった[女性 14.7(5.0)分 vs 男性 14.8(4.0)分、ns]。

・ロクロニウム用量 0.6 mg/kg に対して、女性の方が男性よりも感受性が高い。記載した研究条件下では、女性の方が効果発現時間が短かく、作用持続時間が延長した。これは、ロクロニウムの日常的な投与量を女性で減らすべきであることを示唆している。

[!]:たとえ BMI が同じでも、男性の方が女性よりも筋肉量が多く、脂肪が少なく、細胞外液量は少ないので、同じ効果部位濃度を達成するのに、女性の方が少ない投与量で済むんだろうな。女性のロクロニウム投与量は 0.45~0.5mg/kg で良さそうだな。

【出典】
Influence of gender on the onset and duration of rocuronium-induced neuromuscular block.
Biomed Pap Med Fac Univ Palacky Olomouc Czech Repub. 2007 Dec;151(2):301-5.

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