待機的手術を受ける若年成人と高齢者におけるロクロニウムの薬物動態と薬力学

・研究の目的は、待機的手術を受ける ASA I-III の患者で加齢がロクロニウム動態に及ぼす影響を評価することであった。

・全身麻酔下で手術を受ける若年成人(年齢 20-50 歳、n=15)と高齢患者(年齢 65-85 歳、n=14)を調査した。全患者は、ミダゾラム、ロクロニウム、フェンタニル、プロポフォールの個別の用量の静脈内投与によって導入された。ロクロニウム誘発筋弛緩は、尺骨神経上の拇指内転筋の四連刺激によってモニターした。薬物動態パラメータは、非コンパートメント分析によって計算した。ロクロニウム血漿濃度と筋弛緩との関係は、S 字状の Emax モデルによって記述された。

・高齢患者は、若年成人に比べて。Cl(2.1ml/kg/min vs 2.8ml/kg/min、P=0.0123)の低下、AUC/dose の増加(507.8μg分/ml(mg/kg) vs 392.2μg分/ml(mg/kg)、P=0.00168)、分布容量の減少(285.4ml/kg vs 435.6ml/kg、P=0.0434)を示した。最大筋弛緩の 50%(EC50)を達成するのに必要な濃度は、若年成人(338.8ng/ml)と高齢者(462.7ng/ml)で同様であった(P> 0.05)。

・年齢に関連した腎機能低下により、高齢患者は若年成人患者に比べて AUC/D の増加と総 Cl の減少を示した。高齢者でのロクロニウムの PK-PD特性の差は、薬物に対する感受性の変化というよりは、薬物分布における変化によるものである。
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【出典】
Pharmacokinetics and pharmacodynamics of rocuronium in young adult and elderly patients undergoing elective surgery.
J Pharm Pharmacol. 2016 Nov;68(11):1351-1358. doi: 10.1111/jphp.12617. Epub 2016 Aug 21.

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