全身麻酔下帝王切開で静脈内フェンタニルは Apgar スコアと臍帯静脈血液ガスパラメータに影響する?

・全身麻酔導入中のオピオイドの投与は、産科麻酔における課題である。本研究の目的は、待機的帝王切開手術で生まれた新生児の 1 分と 5 分 Apgar スコアに及ぼす全身麻酔導入前の静脈内フェンタニルの効果を調査することであった。

・イランのテヘランにある Vali-e-Asr 病院で全身麻酔下に待機的帝王切開手術を受ける 60 人の患者を対象とした二重盲式無作為化臨床試験で、無作為に 2 群に分けられた:介入群と対照群。介入群では、静脈内フェンタニル 1μg/kg を麻酔導入 3 分前に投与した。導入ルート、喉頭鏡検査、気管挿管は、両群で同じであった。血圧(BP)と心拍数(HR)測定値は、麻酔導入前(ベースライン測定値)と、喉頭鏡検査および挿管中にも記録された。1 分と 5 分の apgar スコアと臍帯動静脈血検体の pH を両群で比較した。

・導入前後と挿管後の様々な時間における収縮期と拡張期血圧、平均動脈圧と心拍数の変化は、両群間で有意差を示した(P<0.05)。新生児の 1 分と 5 分の Apgar スコアと臍帯動静脈血ガス分析は、両群間で統計的に差がなかった(P>0.05)。本研究の結果に基づくと、帝王切開麻酔導入 3 分前に静脈内フェンタニル 1μg/kg を投与すると、母体の血行動態が安定し、新生児の転帰に影響を与えないことが示された。

・フェンタニルは Apgar スコアと臍帯動静脈血ガス分析に影響を及ぼさず、おそらく待機的帝王切開手術で安全に使用できる可能性がある。明確な見解を得るためにはもっと多くの研究が必要である。

【出典】
Does intravenous fentanyl affect Apgar scores and umbilical vessel blood gas parameters in cesarean section under general anesthesia?
Acta Med Iran. 2011;49(8):517-22.

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