術後急性腎障害に及ぼす全身性炎症反応症候群と外科的 Apgar スコアの影響

・外科的 Apgar スコア(SAS)は、待機的手術と比較して緊急手術の術後転帰と、比較的弱く関連している。全身性炎症反応症候群(SIRS)と SAS の併用は、緊急手術後の不良転帰の予測に有用である可能性がある。

・2005 年 1 月から 2010 年 12 月まで、緊急腹部手術または頭部手術を受けた患者を対象に、後ろ向き研究を実施した。AKI は、手術後 2 日間、Acute Kidney Injury Network の診断基準を用いて診断された。術前 SIRS は SIRS スコア≧2 と定義された。患者は SAS≧5 と <5 の患者に分けられた。術後 AKI の独立危険因子が同定された。術後 AKI を予測する能力は ROC 曲線分析を用いて決定した。

・742 例中 175 例(24%)が手術後 AKI をきたしていた。術前 SIRS(OR 1.9、95%CI:1.2-2.9、P<0.01)と SAS<5(OR 2.6、95%CI:1.7-4.1、P<0.01)は術後 AKI の独立危険因子であった。SIRS がなく、かつ SAS<5 の患者は、術後 AKI(オッズ比(OR)3.6、95%信頼区間(CI)1.9-6.7、P<0.01)のリスクが増加し、SIRS があって、かつ SAS<5 の患者は術後 AKI(OR 5.9、95%CI:3.7-9.3、P<0.01)と院内死亡(OR 3.5、95%CI:1.9-6.3、P<0.01)のリスクが増加していた。ROC 分析では、SIRS と SAS<5 の両方を用いた c 統計値は 0.81(95%CI:0.77-0.84、P<0.01)であり、これらの因子を用いない場合より高かった(P<0.01)。

・術前 SIRS と SASは、術後 AKI と独立して関連している。術前 SIRS と SAS を同時に使用すると、術後ア転帰の予測が改善する可能性がある。

【出典】
Impact of systemic inflammatory response syndrome and surgical Apgar score on post-operative acute kidney injury.
Acta Anaesthesiol Scand. 2017 Aug 28. doi: 10.1111/aas.12965. [Epub ahead of print]

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