術中乏尿は腹部大手術後の急性腎障害を予測する

・急性腎障害(AKI)のリスクが上昇する術中尿量の閾値は不明である。この後ろ向きコホート研究の目的は、大腹腹部手術中の術中尿量と術後 AKI の発生との関係を調査し、AKI のリスク判別を予測するための最適閾値を特定することであった。

・京都大学病院で、腹腔内手術(肝臓、結腸直腸、胃、膵臓、食道切除術)を受けた 3560 例の患者を対象に、周術期データを後ろ向きに収集した。最近のガイドラインで定義されている術中尿量と術後 AKI の発症との関係を評価した。ロジスティック回帰分析を行って患者および手術変数を調整し、最小 P 値アプローチを用いて、AKI のリスクを独立して変化させる術中尿量の閾値を決定した。

・研究集団における AKI の全発生率は 6.3% であった。最小 P 値アプローチを用いて、0.3 ml/kg/h の閾値が同定され、その以下では AKI のリスクが高まった(調整オッズ比 2.65; 95%信頼区間1.77-3.97、P<0.001)。従来の危険因子を有するモデルに 0.3mL未満の乏尿を追加すると、AKI のリスク層別化が有意に改善された(純再分類の改善、0.159; 95%信頼区間、0.049-0.270、P=0.005)。

・腹部大手術を受ける患者のうち、術中乏尿<0.3 ml/kg/h は術後 AKI のリスク増加と有意に関連していた。

[!]:術中尿量<0.3ml/kg/h では、尿量を増加させる(腎血流を増加させる)対策を行った方がよいということだな。

【出典】
Intraoperative oliguria predicts acute kidney injury after major abdominal surgery
British Journal of Anaesthesia British Journal of Anaesthesi

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