小児カフ付き気管チューブの気密封止性能に及ぼす潤滑化の効果

・カフ付き気管チューブ(CTT)の潤滑剤塗布は液体漏れを減少させる。しかし、カフの潤滑剤塗布が空気漏れにどのように影響するかは明らかではない。著者らは、水溶性潤滑剤である K-Y ゼリーによる前処置が、モデル研究における小児 CTT の気密封止性能を改善するという仮説を検証することを目的とした。

・内径 4.0 と 5.0 mm の Parker Flex-Tip CTT を 9 と 12 mm ID の気管模型に挿入した。気管モデルを従圧式モードで換気された試験肺に接続した。著者らは、3 種類のカフ潤滑化条件を比較した: なし(N)、水(W)、K-Y ゼリー(KY)。カフ圧(CP)を 20cmH2O に固定して、最高気道内圧(PAWP)を変化させて、リークが検出される最低 PAWP として定義される漏れ気道内圧(LAWP)を測定した。著者らはまた、PAWP を25cmH2O に固定して、CP を変化させて、リークが検出される最高 CP と定義されるリーク CP(LCP)を測定した。著者らは、吸入ガスを空気から酸素に変えた後、カフ上に明らかな酸素濃度の上昇が検出された場合に、空気漏れがあること確定した。

・4.0 mm ID と 5.0 mm ID の気管チューブの両方で、KY 群の方が、他の 2 群に比べて、有意に LAWP が高く、LCP が低かった。4.0-mm ID については、LAWP と LCP の中央値(範囲)は、K-Y 群:25(25)と 15(15)、N 群:5(5)と 35(35):W 群:5(5)と 35(15-35)cmH2O であった。5.0-ID の場合、LAWP と LCP の中央値(範囲)は、K-Y 群:25(15-25)と 15(15-35)、N 群:5(5) と 35(35)、W 群:5(5)と 35(15-35)cmH2O であった。水の使用は、N 群に比べてこれらの結果を変えなかった。

・著者らのモデル研究で、K-Y ゼリーによるカフの前処置は、小児カフ付き気管チューブの気密封止性能を有意に改善した。

[!]:潤滑剤は潤滑させるために使用しているが、シーリング性能を高める効果もある。カフ圧も低くできるとなれば、高いカフ圧による喉頭気管の障害も軽減できる可能性がある

【出典】
Effects of lubrication on air-sealing performance of a pediatric cuffed tracheal tube.
BMC Anesthesiol. 2017 Sep 19;17(1):129. doi: 10.1186/s12871-017-0416-1.

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