SmartPilot(R)ビューをガイドにした麻酔は、股関節骨折手術の術後転帰を改善する

・全身麻酔薬の不十分な投与や過剰投与は、虚弱な患者に危害を与える可能性がある。著者らは、SmartPilotRView(SPV)ソフトウェアによってガイドされる薬物動態/薬力学モデルを用いたコンピュータ支援麻酔が、股関節骨折手術を受ける患者の麻酔深度を最適化し、転帰を改善できると仮定した。

・単施設での前向き無作為化盲式試験には、全身麻酔下で股関節骨折手術を受ける患者が含まれた。介入群では、既定の標的のある SPV を用いて麻酔を導入した。対照群では、同じ薬剤(プロポフォール、スフェンタニル、デスフルラン)を用いた通常の診療で麻酔を実施した。主要評価項目は、バイススペクトル指数(BIS)(術中に麻酔科医には知らされなかった)が 45~60 で、収縮期動脈圧が 80~140mmHg と定義される「適切な麻酔ゾーン」にあった時間であった。術後合併症は 1 ヶ月間、盲検的に記録された。

・無作為化された 100 人の被験者のうち 97 人が分析された(SPV 群が n=47、対照群が n=50)。麻酔薬消費量は SPV 群(プロポフォールとデスフルラン)のほうが少なかった。術中低 BIS(<45)の術中持続時間は同様であったが、低収縮期血圧(<80mmHg)の累積時間は SPV 群のほうが有意に短かった(中央値(Q1-Q3); 3(0-40) vs 5(0-116)分、P=0.013)。 SPV 被験者のほうが、30 日間の中等度から重度の術後合併症が少なく(8(17)% vs 18(36)%、P=0.035)、入院期間が短かった(8(2-20) vs 8(2-60)、P=0.017)。

・股関節骨折手術患者において、SmartPilotTM ビューをガイドとした麻酔は、術中低血圧持続時間、術後合併症の発生、在院期間を減少させる。

[!]:ドレーゲル社の麻酔ワークステーションに搭載されている、鎮痛剤と鎮静剤の相乗効果をビジュアル化して表示できるソフトウェアだ。

【出典】
SmartPilotR view-guided anaesthesia improves postoperative outcomes in hip fracture surgery: a randomized blinded controlled study.
Br J Anaesth. 2017 Nov 1;119(5):1022-1029. doi: 10.1093/bja/aex317.

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