分娩時マグネシウム投与と母体発熱の関連:後ろ向き横断研究

マグネシウム19.png・分娩時母体発熱は、いくつかの有害な新生児転帰と関連している。分娩時熱は、病因において感染性または炎症性である可能性がある。インターロイキン 6 や他の炎症性マーカーの増加は、母体の発熱に関連している。マグネシウムは、動物モデルにおいてインターロイキン 6 媒介性発熱を軽減することが示されている。著者らは、分娩中にマグネシウムを投与された入院患者は、未投与の入院患者よりも発熱率が低いと仮説した。

・本研究では、2007 年から 2014 年にノースウェスタンメモリアル病院(イリノイ州シカゴ)での全分娩から得た電子診療録を評価した。主要評価項目は、分娩時発熱(38.0℃以上の温度)であった。母体発熱の発症に関連する因子を、多変量ロジスティック回帰モデルを用いて評価した。傾向スコアマッチングを使用して、マグネシウム投与の非無作為選択による潜在的なバイアスを減らした。

・包含基準に合致した 58541 人の女性のうち、5924人(10.1%)が分娩時発熱を発症した。熱発妊婦は、初産婦で、脊柱管鎮痛を使用しており、帝王切開で分娩している可能性が高かった。発熱に発症した女性は、マグネシウムを投与された女性(6.0%)のほうが非投与(10.2%)よりも少なかった。多変量ロジスティック回帰では、マグネシウム投与された女性のほうが発熱を起こス可能性が低かった(調整オッズ比= 0.42[95%CI、0.31~0.58])。傾向マッチング後(群あたり n=959)、発熱をきたすオッズ比はマグネシウム療法を受けた女性のほうが低かった(オッズ比=0.68[95%CI、0.48-0.98])。

・マグネシウムは、分娩時発熱に対して保護的役割を果たす可能性がある。今後の研究では、マグネシウム投与と母体発熱の発生率との間の関連性をさらに調査するべきである。

[!]:マグネシウムによる全身的な筋緊張の緩和と関係があるのかも。

【出典】
Association between intrapartum magnesium administration and the incidence of maternal fever: A retrospective cross-sectional study
Anesthesiology. 2017 Dec;127(6):942-952. doi: 10.1097/ALN.0000000000001872.

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