人工心肺中のレミフェンタニルが心臓手術後の急性腎障害の発生率に及ぼす効果

・人工心肺(CPB)後の急性腎障害(AKI)は、周知の術後合併症である。レミフェンタニルは、よく使用される超短時間作用型オピオイドであり、微小循環の改善と共に抗炎症および交感神経遮断作用を有する。

・CPB 中のレミフェンタニル使用が術後 AKI の発生率に及ぼす影響を明らかにするために、後ろ向き的研究を行った。2012 年 1 月から 2014 年 12 月までに人工心肺手術下に弁手術を受けた患者を本研究に登録した。 CPB 中にレミフェンタニルを投与した患者(R 群)と投与しなかった患者(N 群)で、術後 AKI の発生率を比較した。単変量および多変量回帰分析を行って、AKI の危険因子を決定した。

・80 例の患者がレミフェンタニルを投与され(R 群)、50 例は投与されなかった(N 群)。 AKI の発生率は、R 群と N 群で有意差はなかった(51% vs 36%、P=0.10)。多変量回帰分析では、年齢[調整オッズ比(OR)1.048,95%CI 1.008-1.089、P=0.017]、性別が男性(調整 OR 3.101,95%CI 1.303-7.378、P=0.011)、術前カルシウムチャネル遮断薬(調整 OR 3.240,95%CI 1.302-8.063、P=0.011)、利尿薬(調整 OR 2.673,95%CI 1.178-6.066、P=0.019)が、AKI の発生率と関連していた。レミフェンタニルの使用は、AKI と関連していなかった(調整 OR 2.321,95%CI 0.997-5.402、P=0.051)。

・CPB 中のレミフェンタニルの使用は、心臓手術後の術後 AKI の発生率を低下させなかった。

[!]:レミフェンタニルの使用は、調整 OR 2.321(95%CI 0.997-5.402、P=0.051)なので、有意差はないがむしろ AKI を増加させるのか?

【出典】
Effect of remifentanil during cardiopulmonary bypass on incidence of acute kidney injury after cardiac surgery.
J Anesth. 2017 Oct 30. doi: 10.1007/s00540-017-2419-y. [Epub ahead of print]

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