外来婦人科手術患者における術後回復の質に及ぼすプロポフォール維持と比較したセボフルランの効果

<ハイライト>
・外来手術後の回復を改善するために、麻酔の維持として、揮発性麻酔薬と比較してプロポフォールの使用が示唆されている。
・著者らは、セボフルランと比較して、プロポフォールのほうが回復の質を改善するための良い選択であると判断するエビデンスを見い出さなかった。
・著者らの結果は、両薬剤が、外来手術に際しての麻酔維持薬として許容できることを示唆している。

<要旨>
・今回の調査の主な目的は、外来婦人科手術を受ける女性患者で、麻酔の維持薬として、セボフルランと比較して、プロポフォールが術後の全体的な回復の質に及ぼす効果を評価することであった。

・この試験は、無作為化二重盲式対照臨床試験であった。健常女性被験者を無作為化してプロポフォールまたはセボフルランを麻酔維持として投与した。主要評価項目は、手術後 24 時間での Quality of Recovery(QOR-40)アンケートであった。収集された他のデータには、オピオイド消費量、疼痛スコア、退院までの時間が含まれた。P<0.0 5 をもって、主要評価項目の帰無仮説を棄却した。

・90 人の被験者が無作為化され、67 人が試験を完了した。患者のベースライン特性と手術因子は、研究群間で差がなかった。セボフルラン群とプロポフォール群の QoR-40 スコアの中央値(IQR)はそれぞれ 175(163~181) と 176(163~184)であり、P=0.97 と臨床的に有意差はなかった。PACU でのオピオイド消費量(IV モルヒネ相当量)と 24 時間後の回復の質との間に逆相関(ρ=-0.42)があり(P?<0.001)、家庭での経口オピオイド消費量
(経口モルヒネ当量)と 24 時間後の回復の質との間に逆相関(ρ=-0.48)があった(P<0.001)。

・著者らの今回の結果は、外来手術後の全体的な回復の質を改善するための効果的な戦略として、全静脈内麻酔の使用を支持するものではない。 PACU におけるオピオイド消費量は、全体的な回復の質が不良となる可能性が高く、全体的な回復の質を向上させるより効果的な戦略の恩恵を受ける可能性がある外来患者を特定するために利用できる早期代替変数である。

[!]:外ら患者の回復の質を向上させるには、必ずしも揮発麻酔よりも全静脈麻酔の方が優れているわけではない。鎮痛に心掛けた方が良さそうだ。静脈麻酔は麻酔科医の満足度は高いかもしれないが、労多くして益少なしかもしれない。

【出典】
The effect of sevoflurane compared to propofol maintenance on post-surgical quality of recovery in patients undergoing an ambulatory gynecological surgery: A prospective, randomized, double-blinded, controlled, clinical trial
Journal of Clinical Anesthesia December 2017Volume 43, Pages 70?74

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