筋弛緩拮抗にスガマデクスまたはネオスチグミン+グリコピロレートを投与された患者の回復特性:RCT

・スガマデクスは、ネオスチグミンと比較してロクロニウム誘発筋弛緩をより迅速かつ確実に拮抗させるが、嘔気嘔吐および回復の他の側面を含むその後の患者転帰が変わるのかどうかは不明である。本研究では、筋弛緩拮抗後のスガマデクスとネオスチグミン/グリコピロレートの回復特性を比較した。

・これは、ロクロニウムを含む標準化された全身麻酔法を用いて、腹腔鏡下婦人科日帰り手術を受ける女性での、単施設無作為化盲式並行群臨床試験であった。筋弛緩を、スガマデクス 2mg./kg か、またはネオスチグミン40μg./kg +グリコピロレート 400μg のいずれかを用いて拮抗させた。主要評価項目は、術後 6 時間中の悪心嘔吐の発生率であった。副次評価項目には、患者の症状と回復スコアなどの術後回復の他の尺度が含まれた。304 人の女性が、治療意図によって分析された(スガマデクス n=151、ネオスチグミン n=153)が、4 つの主要なプロトコル違反が含まれた。

・早期嘔気嘔吐の発生率にはスガマデクス群とネオスチグミン群との間に有意差はなかった(49.0% vs 51.0%、OR 0.92、95%CI 0.59-1.45、p=0.731)。複視(11.5% vs 20.0%; p=0.044)と口渇(71.6% vs 85.5%; p=0.003)は、スガマデクス後のほうが少なかった。2 時間後での鎮静スコアも、スガマデクス後のほうが低かった(中央値(IQR[範囲])0(0-3[0-10]) vs 2(0-4。[0-10]); p=0.021)。24 時間後の回復スコアは、群間で有意差がなかった。

・この患者集団では、スガマデクスによる拮抗は、ネオスチグミン/グリコピロレートと比較して術後悪心嘔吐を減少させなかった。

[!]:自律神経系作用を有さないスガマデクスのほうが、理論的には悪心嘔吐の発生率が少なくなるはずだが、その効果は一過性でわずかであり、対象患者集団によっては差がない。

【出典】
Recovery characteristics of patients receiving either sugammadex or neostigmine and glycopyrrolate for reversal of neuromuscular block: a randomised controlled trial
Anaesthesia First published: 7 December 2017

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