肥満患者の自発呼吸下に声門上気道器具 Blockbuster 挿入の最適セボフルラン濃度:前向き観

・手術を受けることになった肥満患者の気道管理は、困難な問題である可能性が高い。声門上気道器具は、挿管困難に苦しむかもしれない肥満患者の換気と気管挿管につなぐ橋として採用されている。肥満患者の 50% で、自発呼吸を可能にする声門上気道器具挿入のための最適セボフルラン濃度は知られていない(ED50)。本研究の目的は、全身麻酔を必要とする肥満患者で、自発呼吸下に、声門上部気道器具 BlockbusterTM 挿入のためのセボフルランの ED50 を調査することであった。

・本研究では、肥満症手術を受ける 30 人の待機肥満患者(肥満指数 30~50kg/m2)を募集した。修正ディクソン上下法を用いて、所定の標的セボフルラン濃度(2.5% で開始し、ステップサイズは 0.5%)>5 分間維持して、次いで声門上気道器具 Blockbuster(R) を挿入した。声門上気道器具挿入に対する患者の反応は、「体動あり」または「体動なし」のいずれかに分類された。セボフルランの ED50 は、「体動あり」または「体動なし」反応から得た交叉点の中点濃度を計算することによって決定した。

・肥満患者での声門上気道器具 BlockbusterTM 挿入に際しての、上下法を用いて計算されたセボフルランの ED50 は、2.50±0.60% であった。声門上気道器具 BlockbusterTM 挿入に際しての、プロビット回帰分析によって得られた ED50 と ED95(95%信頼区間)は、それぞれ2.35(1.28-3.42)% と 4.03(3.16-17.83)% であった。

・著者らは、肥満患者の 50% で自発呼吸を残しながら、声門上気道器具 BlockbusterTM 挿入に必要な最適呼気終末セボフルラン濃度は、2.5±0.6% であると結論している。

[!]:ブロックバスターは、2012 年に中国で開発された良いとこどりをしたラリンジアルマスクである。一般成人での LMA 挿入のためにセボフルラン必要濃度は、クラシックで 2.36、プロシールで 2.82% とされている(参考文献2)。ブロックバスターは、ちょうどこれらの中間ということになるのかな。今回の研究は肥満患者が対象だが。
画像

【出典】
The optimum sevoflurane concentration for supraglottic airway device Blockbuster? insertion with spontaneous breathing in obese patients: a prospective observational study
BMC Anesthesiology Published: 28 November 2017

<参考文献>
1.ブロックバスター取扱説明書Blockbuster LMA Product manual
2.Predicted values of propofol EC50 and sevoflurane concentration for insertion of laryngeal mask Classic and ProSeal.
Kodaka M, Okamoto Y, Koyama K, Miyao H. Br J Anaesth. 2004 Feb;92(2):242-5.

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