グライドスコープビデオ喉頭鏡によるわざと制限した喉頭視野のほうが迅速かつ容易な挿管を可能にする

・湾曲した、あるいは強湾曲のブレードを有するビデオ喉頭鏡(VL)中に、喉頭が完全に見えても気管挿管を完了するのが困難なことがある。間接 VL を使用する場合、気管チューブの通過を容易にするために喉頭視野を意図的に制限したほうが好ましいことが示唆されている。著者らは、グライドスコープビデオ喉頭鏡(GVL)を使用して、意図的に制限された視野を得た場合、喉頭全体像を得た場合よりも気管挿管が迅速かつ容易になるかどうかを検証した。

・著者らは 163 人の待機的手術患者を募集し、参加者を 2 群の 1つに無作為に割り当てた:F 群では、GVL を使用した気管挿管中に喉頭全体像を得て保持した、R 群では、喉頭視野を制限した(声門の 50% 以下が見える)。間接 VL に熟練した研究調査社が挿管を実施した。挿管は録画され、ビデオ動画は後ほど挿管までの総時間、VAS を使用した挿管の容易さ(0=容易、100=困難)、初回試行成功率、挿管後の酸素飽和度について評価された。合併症も評価した。

・R 群のほうが、挿管までの時間中央値(四分位間範囲(IQR))は F 群よりも迅速であった(27[22-36]秒 vs 36[27-48]秒 差の中央値、信頼区間[CI]、5~13、P<0.001)。挿管の容易さの VAS 評定中央値[IQR]は、F 群(14[6-42]mm対 vs 0mm[17-65]、中央値の差、20mm; 95%CI、10~31;P<0.001)よりも R 群のほうが良好であった。初回試行成功率、挿管直後の酸素飽和度、合併症に関して群間差はなかった。

・GVL を使用する場合、完全な喉頭視野を得るよりも、意図的に制限したほうが迅速かつ容易な気管挿管が得られ、余分な合併症はなかった。著者らの研究は、GVL を使用する場合、完全な、あるいは Cormack-Lehane 分類 1 の視野を得ることは望ましくない可能性があることを示唆している。

[!]:喉頭を引き上げすぎると、気管チューブ先端が前壁に急な角度で衝突してそれ以上の挿入が困難になるんだろうな。

【出典】
A deliberately restricted laryngeal view with the GlideScopeR video laryngoscope is associated with faster and easier tracheal intubation when compared with a full glottic view: a randomized clinical trial.
Can J Anaesth. 2016 Aug;63(8):928-37. doi: 10.1007/s12630-016-0654-6. Epub 2016 Apr 18.

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