四連反応比 0.9~1.0 への自然回復後のネオスチグミン投与:神経筋伝達と臨床的回復に及ぼす効果

・挿管を容易にするために筋弛緩剤を投与する場合、抗コリンエステラーゼ拮抗の利益と潜在的なリスクとのバランスを取らなければならない。この二重盲式無作為化非劣性試験の目的は、四連反応比 0.9 以上まで自然回復した後に患者にネオスチグミンが投与された場合に、神経筋機能に及ぼす影響を評価することであった。

・挿管を必要とする手術の予定となった合計 120 人の患者に、少量のロクロニウムを投与した。手術終了時に、四連反応比 0.9 以上となtった 90 人の患者を、ネオスチグミン 40μg/kg または生食(対照)のいずれかを投与されるよう無作為化した。拮抗時から麻酔回復室入室時までの四連反応比を測定した。患者は、抜管後の有害呼吸事象についてモニターし、筋力を評価した。

・90 人の患者は、拮抗時に四連反応比 0.9 以上を達成した。拮抗前(1.02 vs 1.03)、5 分後(1.05 vs 1.07)、麻酔回復室入室(1.06 vs 1.08)時に、対照群とネオスチグミン群で平均四連反応比は差がなかった。
後者の平均差と対応する 95%CI は、-0.018 と -0.046~0.010であった。術後低酸素症の発生および気道閉塞の発症は、群間で同様であった。術後の徴候および筋力低下の症状を有する患者数は、群間差がなかった(複視を除く:対照群で 13 人、ネオスチグミン群で 2 人、P=0.001)。

・神経筋回復時のネオスチグミン投与は、抗コリンエステラーゼ誘発性筋力低下の臨床的エビデンスとは関連していなかった。

[!]:ネオスチグミンの過量投与は、かえって筋力低下をきたすという古典的な伝説は、正しくないようだ。

【出典】
Neostigmine Administration after Spontaneous Recovery to a Train-of-Four Ratio of 0.9 to 1.0: A Randomized Controlled Trial of the Effect on Neuromuscular and Clinical Recovery
Anesthesiology. 2018 Jan;128(1):27-37. doi: 10.1097/ALN.0000000000001893.

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