OPCAB 手術の出血量と輸血を減らすトラネキサム酸の効果:系統的レビューとメタ分析

<ハイライト>
・トラネキサム酸は、OPCAB 手術における 24 時間の出血量と同種輸血投与のリスクを低減する。
・トラネキサム酸が術後死亡率や血栓性合併症のリスクを高めるというエビデンスはなかった。
・現在のエビデンスには、質の高い無作為研究が欠けている。

<要旨>
トラネキサム酸5.png・研究目標は、オフポンプ冠動脈バイパス(OPCAB)手術におけるトラネキサム酸(TA)の安全性と有効性を評価することであった。

・メタ分析の対象は、手術室での OPCAB 手術で、全手術は待機的措置であった。PubMed/MEDLINE、コクラン・ライブラリ、EMBASE、同定された論文の参照リストを検索し、術後 24 時間の出血量、術後同種輸血、大量出血による再手術、術後死亡率、術後血栓合併症などである。

・電子データベースを用いて、2003 年から 2016 年に実施された 15 件の無作為化比較試験(RCT)を選択し、合計 1250 例の患者をレビューした。TA は、術後 24 時間の出血量を有意に減少させた(平均差-213.32ml、95%信頼区間、-247.20ml~ -179.43ml、P<0.0001)。また、TA は、赤血球製剤輸血(リスク比 0.62; 95%信頼区間0.51~0.76、P<0.0001)、新鮮凍結血漿(FFP)輸血(0.65; 0.52~0.81;P<0.001)も減少させた。血小板輸血(リスク差 -0.00、95%信頼区間-0.02~ 0.02、P=0.73)、再手術(0.00、-0.02~0.02、P=1.00)には統計学的有意差はなかった。TA と合併症率(リスク差 -0.00、95%信頼区間-0.02~0.02、P=0.99)、血栓合併症(-0.01、-0.01~0.02、P=0.70)との間には関連性は認められなかった。

・TA は、OPCAB 手術中に PRBC と FFP 輸血を受ける確率を低下させた。術後の死亡や血栓症との関連性は認められなかった。しかし、OPCAB 手術で TA の安全性を確認するには、適切なサンプルサイズのさらなる試験が必要である。

[!]:OPCAB でのトラネキサム酸の使用は、赤血球と新鮮凍結血漿の投与量を低減させる。

【出典】
The effect of tranexamic acid to reduce blood loss and transfusion on off-pump coronary artery bypass surgery: A systematic review and cumulative meta-analysis
J Clin Anesth. 2018 Feb;44:23-31. doi: 10.1016/j.jclinane.2017.10.004.

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