術後残存筋弛緩を予防するための中時間作用型筋弛緩薬のネオスチグミンベースの拮抗:系統的レビュー

・ネオスチグミンは、残存筋弛緩を拮抗するために広く使用されている。過去数十年にわたり、許容される神経筋回復のベンチマークは、四連反応(TOF)比が少なくとも 0.9 に徐々に増加した。このベンチマークの上昇は、ネオスチグミンの有効性に影響を与える可能性がある。系統的レビューは、TOF 比が少なくとも 0.9 を達成するネオスチグミンの筋弛緩拮抗の有効性を評価する。

・1992 年 1 月から 2015 年 12 月まで、文献を体系的に検索した。PubMed、EMBASE、Cochrane Controlled Clinical Trials データベースで、無作為化対照ヒト試験を検索した。以下のフリーテキスト用語を使用して、言語制限なしで検索を行った:‘neostigmine’, ‘sugammadex’, ‘edrophonium’ or ‘pyridostigmine’ AND ‘neuromuscular block’, ‘reversal’ or ‘reverse’。定量的な筋弛緩モニタリングと拮抗薬としてネオスチグミンを使用した場合、試験は包含基準を満たすとした。選択された試験は、データの完全性について 2 人の著者によって審査された。含まれる試験は、対象患者数、麻酔維持の種類、使用された筋弛緩剤の種類、使用された拮抗剤と用量、ネオスチグミンが投与されたときの筋弛緩の深さと拮抗時間(ネオスチグミン注入から TOF 比≧0.9 に達するまでの時間)。

・19 件の試験が定量分析に適格であった。深い残存筋弛緩のある患者[T1(第 1の筋収縮高)<10%]では、70μg/kg のネオスチグミンを使用した(5 件の試験、118 例)、平均拮抗時間は 17.1 分(95%信頼区間12.4~21.8])であった。中等度の残存筋弛緩(T1 10%~<25%)の患者では、ネオスチグミンの平均投与量は 56μg/kg(7 件、342 例)であり、平均拮抗時間は 11.3 分(95%CI[9.2~13.4])。浅い残存筋弛緩(T1≧25%)の患者では、ネオスチグミンの平均投与量は 40μg/kg であり(13 件の試験、535 人の患者)、平均拮抗時間は 8.0 分(95%CI[6.8~9.2])であった。

・本系統的レビューの知見に基づいて、著者らは、拮抗前の回復の程度が進むまで(すなわち、T1>ベースラインの 25%)、ネオスチグミンの投与を遅らせるか、または、15 分よりも長い回復時間を受け入れるべきことを推奨している。

[!]:TOF ウォッチの場合、T1<20% では、反応数のみ表示されるので、この状態では、まだネオスチグミンによる拮抗は早いと判断するべきで、T1≧20% となってパーセント表示が出るようになってから、0.05mg/kg で拮抗して、拮抗時間は 10 分程度を見込む必要があるということだ;。

【出典】
Neostigmine-based reversal of intermediate acting neuromuscular blocking agents to prevent postoperative residual paralysis: A systematic review
European Journal of Anaesthesiology (EJA): March 2018 - Volume 35 - Issue 3 - p 184?192

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