手術終了時の静脈内フェンタニルが小児覚醒興奮に及ぼす影響:系統的レビューとメタ分析

・全身麻酔を受ける小児では、覚醒時興奮が術後の深刻な問題である。手術終了前後にフェンタニルを使用することが、覚醒興奮を防ぐために提案されてきた。しかし、評価された変数によって、これまでの結果に一貫性がないため、この方法の有効性と不利な点は、いまだ不確実なままである。

・2016 年 7 月に、出生から年齢 14 歳までの小児で、全身麻酔後に覚醒興奮を予防するためにフェンタニル(1μg/kg)とプラセボを手術終了時に投与した無作為比較試験を、PubMed、Web of Science、Cochrane Central Register of Controlled Trials、Embase、KoreaMed で検索した。収集された評価項目には、覚醒興奮の発生率やスコア、麻酔回復に関する変数、有害事象(例えば、術後悪心ま嘔吐)が含まれた。

・合計 10 件の無作為化比較試験(718 例、フェンタニルを投与された 357 例)が含まれた。フェンタニルは、覚醒後興奮の発生率を有意に減少させた(覚醒興奮:相対リスク 0.43、95%信頼区間0.35~0.53、I2=0.0%、重症覚醒興奮:相対リスク 0.50、95%信頼区間0.31~0.81、I2=0.0%)。サブ群解析から、手術終了時のフェンタニルは、術後回復室在室時間の延長と、術後悪心嘔吐の発生率の増加(加重平均 6.09、95%信頼区間 2.77~9.41、I2=58.6%、相対リスク 2.61、95% CI 1.58~4.33, I2=32.4%)と関連していたのに対して、手術終了前 10~20 分でのフェンタニルは、麻酔回復室在室時間や術後悪心嘔吐のリスクを増加させなかった(加重平均差 -1.15、95%信頼区間 -5.15~2.85、I2=89.0%、相対リスク1.32、95%信頼区間 0.66~2.66、I2=0.0%)。

・今回の分析は、手術終了前後に投与したフェンタニルは、全身麻酔を受ける小児で、覚醒興奮の発生率を減少させることを示している。

[!]:小児の全身麻酔では、手術終了前後にフェンタニルを投与すると、覚醒興奮の発生率を減少させることができる。

【出典】
Effects of intravenous fentanyl around the end of surgery on emergence agitation in children: Systematic review and meta-analysis
Paediatric Anaesthesia First published: 4 July 2017

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