術中低血圧は、非心臓手術における急性腎障害と関連している:観察研究

・周術期急性腎障害(AKI)はよく見られ、合併症率と死亡率のリスクを増加させる。本研究の目的は、ベースラインからの個々の減少として定義される術中低血圧と周術期 AKI のリスクとの間の関連性を調査することである。

・2012 年 10 月から 2013 年 5 月までと、2015 年 10 月から 2016 年 4 月までの期間で、スウェーデンのストックホルムのカロリンスカ大学病院での観察コホート研究である。術後回復室に一晩入院予定の主要非心臓外科手術を受ける全ての成人患者が含まれた。褐色細胞腫手術を受けた患者は除外した。術前のリスク要因(併存症)、術中事象(各患者のベースラインに比べて SBP の 40~50% 以上の低下と定義される低血圧で、5 分以上持続する場合)および術後データを診療記録から収集した。主要評価項目は、術後 2 日以内の AKI であった。

・470 例の最終コホートのうち、127 例(27%)が周術期 AKI を発症した。 AKI は、性別が男性(66 vs 48%)、術前クレアチニン(81 vs 73μmol/l、P=0.003)、ASA-PS 分類 >? 42%、P=0.014)、術前高血圧(54% vs 40%、P=0.005)と関連していた。手術中、AKI サブ群のほうが、低血圧事象が多く(>40%、70 vs 57%、P=0.013、>50%、20 vs 12%、P=0.024)、出血量が多かった(800mL vs 400ml、P<0.001)。術後、AKI 患者では、体液バランスがプラスのことが多く見られ(3123 vs 2700ml、P<0.001)、30 日死亡も多く見られた(4 vs 1%、P<0.005)。多変量解析では、術中の SBP 50% 以上の減少は、AKI リスクが 2 倍以上と関連していた、調整オッズ比 2.27、95%CI、1.20~4.30、P=0.013。

・非心臓手術を受ける患者では、周術期 AKI の発生率が高かった。術中低血圧の回避は、AKI のリスクを低下させる可能性がある。

[!]:術中低血圧は、はやり術後 AKI の発症頻度を増加させる。

【出典】
Intraoperative hypotension is associated with acute kidney injury in noncardiac surgery: An observational study
European Journal of Anaesthesiology (EJA): April 2018 - Volume 35 - Issue 4 - p 273-279

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