低用量スガマデクスを用いたベクロニウム誘発筋弛緩の TOF 4 における拮抗:無作為化対照試験

・自然に TOF カウント 4 に回復したロクロニウム誘発筋弛緩は、0.5 か、または 1.0 mg/kg のスガマデクスで拮抗させることができる。著者らは、これらの用量のスガマデクスが同程度のベクロニウムのブロックを拮抗できるかどうかを調べた。

・65 人の患者が無作為に割り当てられ、本対照優越性研究で 64 人が分析された。参加者は、プロポフォール、セボフルラン、フェンタニル、ベクロニウムを用いて全身麻酔を受けた。神経筋機能の測定は、加速度筋弛緩モニター(TOF-Watch-SX、Organon Teknika B.V.、オランダ)を用いて行った。ブロックが TOF 刺激に反応して 4 回の収縮に自発的に回復すると、患者は無作為に 0.5、1.0、2.0 mg/kg のスガマデクス、ネオスチグミン 0.05mg/kg か、プラセボを投与された。研究薬物注入から正規化 TOF 比 0.9 までの時間と、30 分以内の不完全な拮抗の発生率が主要評価項目変数であった。副次評価項目は、再筋弛緩(正規化 TOF 比が 0.9 未満)の発生率であった。

・1.0、 2.0mg/kg の用量のスガマデクスは、全患者で TOF カウント 4 の閾値を正規化 TOF 比 0.9 以上にまで、それぞれ 4.4±2.3分(平均±標準偏差)と 2.6±1.6 分で拮抗した。スガマデクス 0.5mg/kg は、患者の 70% で 6.8±4.1 分でブロックを拮抗した(P<0.0001 vs 1.0 と 2.0mg/kg)が、他方ネオスチグミンは、77% の患者で 11.3±9.7 分で拮抗した(P>0.05 vs スガマデクス 0.5mg/kg)。再筋弛緩の総発生頻度は 18.7% であったが、この頻度は群ごとにいろいろであった。

・スガマデクス 1.0 mg/kg は、0.5 mg/kg とは異なり、TOF カウント 4 のベクロニウム誘発ブロックの閾値を適切に拮抗させたが、再筋弛緩を妨げなかった。

[!]:ロクロニウムの場合は、スガマデクス 1.0mg/kg は、TOF 4 回閾値にまで自然回復した筋弛緩を、迅速に、そして効果的に拮抗するとの結果が出ている。しかし、ベクロニウムの場合は、この量ではリクラリゼーションがありうるようだ。

【出典】
Reversal of Vecuronium-induced Neuromuscular Blockade with Low-dose Sugammadex at Train-of-four Count of Four: A Randomized Controlled Trial.
Anesthesiology 9 2017, Vol.127, 441-449.

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