手術室逆トレンデレンブルグ体位の評価とそれが術後低酸素血症、誤嚥、在院期間に及ぼす効果

・2014 年に、著者らは、術後低酸素血症(POH)と周術期誤嚥性肺炎(POPA)の相当の割合を有する 2012 年の手術患者の調査を発表した。そこで、著者らは、術中逆トレンデレンブルグ体位(RTP)が POH と POPA 率を減少させるかどうかを調べた。

・気管挿管による全身麻酔を必要とする術前肺機能が安定している ASA I-IV の連続手術患者を評価した。パルスオキシメトリーを使用して、低酸素血症が術中と PACU 退室後 48 時間にわたり記録された。POPA は、低酸素血症を伴う肺浸潤影の存在であった。2015 年早期に、POH と POPA 率を潜在的に低下させるために、RTP についての認識を麻酔科医と看護師に高めるために多面的な取り組みが行われた。分析には以下を含めた:(1)リスク条件を評価するための 2012 年と 2015 年のコホートを結合、(2)キャンペーン後の 2015 年(RTP の増加)と 2012 年コホートとの比較、(3)2015 年の術中 RTP の記録がある患者を他の 2015 年の患者と比較した。

・2012 年の 500 人の患者と 2015 年の 1000 人を合わせると、POH は、POH のなかった患者と比較して死亡率を増加させ(2.3%)、(0.2%; p=0.0004)。 POH は、術後在院期間(LOS)(4.6 日)を POH のない場合(2.0日; p<0.0001)に比べて増加させた。POPA は、POPA なし(0.4%; p=0.0004、2.3日、p<0.0001)と比較して、死亡率(7.7%)と LOS(8.8 日)を増加させた。大動脈、頭蓋、開腹、頚部手術は、POH(41.3%)と LOS(4.0 日)が、他の手術(16.3%; p<0.0001; 2.2日; p<0.0001)と比較して大きかった。導入時のグリコピロレートはグリコピロレートなし(21.6%; p = 0.0849; 2.7日; p<0.0001)と比較して、POH(17.4%)およびLOS(1.9日)が低かった。POH は 2015 年(18.1%)の方が 2012 年(25.6%)に比べて低かった(p=0.0007)。POPA は 2015 年の RTP(0.6%)の方が、2012 年(4.8%)よりも少なかった(p=0.0088)。2015 年の患者では、RTP の記載のある場合(2.2 日)の方が、他の患者(2.7日)と比較して LOS が短かった(p =0.0246)。

・これらの知見はあくまで仮説から生じたものにすぎない。RTP が POH と POPA と逆相関の関係を有するかどうか、そして、RTP とグリコピロレートが転帰の改善と関連するかどうかを確認するためには、無作為臨床試験が必要である。

【出典】
Evaluation of operating room reverse Trendelenburg positioning and its effect on postoperative hypoxemia, aspiration, and length of stay: a retrospective study of consecutive patients
Perioper Med (Lond). 2017 Aug 22;6:10. doi: 10.1186/s13741-017-0067-2. eCollection 2017.

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