開腹前立腺摘除術における麻酔深度と術中血行動態に及ぼすリグノカイン静注の影響

・リグノカインは、局所麻酔薬であり、また、手術後のリハビリを加速し、回復を促進するために、周術期鎮痛補助剤として一般に使用されている。リグノカインの術中血行動態と、揮発性麻酔の必要量に及ぼす全身的効果は十分に調査されていない。そこで、著者らは、主要な腹部手術を受ける患者で、リグノカイン静脈内投与術中の揮発薬必要量と血行動態に及ぼすの効果を評価した。

・著者らは、待機的開腹根治的恥骨後式前立??腺摘除術を受けた 76 人の被験者の分析を行った。患者は、リグノカイン(1.5mg/kg 負荷用量)を投与され、その後、術中に持続注入(1.5mg/kg/h)か、または同じ速度で生食を投与した。本研究の目的は、BIS 値 40~60 を維持するのに必要な呼気終末セボフルラン濃度を評価することであった。測定には、術中の血圧、心拍数、輸液の投与量と血管作用薬投与量が含まれた。

・セボフルランの平均呼気終末濃度は、生食に比べてリグノカイン群のほうが低かった[1.49%(SD:0.32) vs 1.89%(SD:0.29)、95%CI 0.26-0.5、p<0.001]。リグノカイン群では平均動脈圧は 80.3mmHg(SD:4.9)であり、生食群では 85.1mmHg(SD:5.4)(95%CI 2.4-7.1、p<0.001)であった。収縮期血圧もまたリグノカイン群のほうが低かった:121.7mmHg(SD:6.1) vs 128.0mmHg(SD:6.4)。平均心拍数も同様であった[リグノカイン群:74.9bpm(SD:1.8) vs 生食群 81.5 bpm(SD:1.7)、95%CI 4.1(95%CI 3.5-9.2、-9.1、p<0.001]。維持液の必要量はリグノカイン群の方が多かった:3281.1mL(SD:1094.6) vs 生食群で 2552.6mL(SD:1173.5)、95%CI 206-1251、p=0.007。血管作動薬の使用に差はなかった。

・根治的開腹前立腺切除術を受ける患者で、静脈内リグノカインは、揮発性麻酔薬の必要量を減少させ、血圧と心拍数を低下させる。

[!]:リドカインを必ずしも硬膜外とかでなくて全身投与でも、交感神経抑制的に作用するようだ。

【出典】
The effects of intravenous lignocaine on depth of anaesthesia and intraoperative haemodynamics during open radical prostatectomy.
BMC Res Notes. 2017 Jul 6;10(1):248. doi: 10.1186/s13104-017-2570-4.

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