腹腔鏡下胆嚢摘出術における鎮痛剤補助薬としてのデキスメデトミジン注入:無作為化比較試験

・デキスメデトミジン(DEX)は鎮静作用、交感神経遮断作用、鎮痛作用があり、鎮痛を改善し、挿管および気腹に対する循環動態反応を調節し、;オピオイド関連有害事象数を減少させるために補助薬として使用すると有益である可能性がある。本研究の目的は、待機的腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)中に DEX 注入の有効性および安全性を評価することであった。

・2016 年 5 月から 2017 年 6 月まで無作為化単一施設並行群プラセボ対照試験を実施した。ASAPS I-II の成人患者(年齢 18~79 歳)は、麻酔導入から抜管まで、DEX 0.5μg/kg/h の持続注入(D 群; n=30)か、または生食(C 群; n=30)の注入に割り当てられた。有効性の主要評価項目は、術後モルヒネ消費量であった。有効性の副次評価項目には、レスキュー鎮痛薬の初回使用までの時間、術後モルヒネ消費量、術中フェンタニル消費量、手術終了から抜管までの時間、集中治療室(ICU)および一般病棟の在室期間、手術後 3、6、12、24 時間後の術後疼痛の程度、持続的な術後痛の発生率であった。

・DEX 注入は、術後モルヒネ消費量の減少(p=0.001)、重度の術後疼痛(オッズ比[OR]9、95%信頼区間[CI]1.1-77、p=0.04)、初回レスキュー鎮痛薬使用までの時間が長くなった(p=0.001)。 D 群はまた、手術中(p=0.001)と手術終了から抜管までの期間のフェンタニル消費量が有意に少なく(p=0.001)、持続性術後疼痛の発生率が低かった(OR 14.5,95%CI 1.7-122、p=0.005)。術後悪心嘔吐の発生率は、D 群のほうが C 群よりも低かった(OR 5、95%CI 1.1-26、p=0.005)。手術後 3、6、12、24 時間での群間で疼痛強度の中央値には差がなく、群間で ICU 在室期間や入院期間に群間差はなかった。高血圧の発生率は C 群で有意に高かった(OR 13.8、95%CI 4-48、p<0.0001)。低血圧と徐脈の発生率に群間差はなかった。

・術中 DEX 注入は、待機的 LC 中と術後の鎮痛を改善するために安全かつ有効である。DEX は、重度の術後疼痛、術後モルヒネ消費量を有意に減少させ、レスキュー鎮痛剤の初回使用までの時間を延長するようである。

[!]:ラパコレで、デキスメデトミジンを麻酔に使用するとたくさん良いことがあると。日本では保険適用ないけど。

【出典】
Dexmedetomidine infusion as an analgesic adjuvant during laparoscopic сholecystectomy: a randomized controlled study
BMC Anesthesiology Published: 20 April 2018

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