腹腔鏡下大腸手術中に深い筋弛緩を使用すれば、低吹送圧で最適な術野状態を維持することができる

・二酸化炭素(CO2)の吸収と腹腔内圧の上昇は、周術期の身体生理と術後の回復に悪影響を与える可能性がある。深い筋弛緩は、腹腔鏡手術中の術野状態を改善することが知られている。著者らは、腹腔内圧を含む、腹腔鏡下結腸直腸手術における深い vs 中程度の筋弛緩の効果を比較することを目的とした。

・この前向き二重盲式並行群試験では、腹腔鏡下結腸直腸手術を受ける 72 人の成人患者を、オンライン無作為化発生器を用いて無作為化して、ロクロニウムの持続注入投与によって、中等度(TOF 反応 1~2、n=36)か、または深い(PTC 1~2、n=36)筋弛緩のいずれかを達成した。気腹中に術野を維持しながら外科医によって調節された腹腔内圧を 5 分間隔で記録した。周術期の循環動態パラメータと術後転帰を評価した。

・深い筋弛緩群からの 6 名の患者と中等度筋弛緩群からの 5 名の患者を除外し、61 名が分析に残った。平均調節 IAP は、中程度筋弛緩群と比較して、深い筋弛緩群の方が低かった(9.3 vs 12mmHg、P<0.001)。中等度群に比べて、深い筋弛緩群の方が、術後疼痛スコア(P<0.001)と術後肩痛の発生率は低く、放屁時間(P=0.002)と飲水開始時間(P=0.005)は短かった。

・深い筋弛緩は、従来の中等度の筋弛緩に比べていくつかの利点を示し、術野条件を維持する一方での腹腔内圧の大きな低減効果、術後痛の軽減、早い腸管機能回復など認められた。

[!]:深い筋弛緩は、良好な術野の提供だけではなく、他にも利点がありそうだ。

【出典】
Maintaining Optimal Surgical Conditions With Low Insufflation Pressures is Possible With Deep Neuromuscular Blockade During Laparoscopic Colorectal Surgery: A Prospective, Randomized, Double-Blind, Parallel-Group Clinical Trial.
Medicine (Baltimore). 2016 Mar;95(9):e2920. doi: 10.1097/MD.0000000000002920.

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