プリングル操作は、肝切除術中に手術用筋弛緩を維持するのに必要なロクロニウム注入速度を低下させる

・肝切除術を受ける患者でのプリングル操作の前、中、後に手術用筋弛緩を得るのに必要なロクロニウムの持続注入速度を調べた。

・15 人の患者を、プロポフォールによる完全静脈麻酔によって導入した。加速度筋弛緩モニターの校正後後に、患者はロクロニウム 0.6mg/kg で挿管された。初回ロクロニウム注入 15 分後、7.5μg/kg/分で持続注入を開始した。T1 高(%T1)が対照の 3~10% になるように、注入速度を 15 分ごとに調整した。15 分以上にわたって手術用筋弛緩の状態が達成された時点の注入速度を、プリングル操作の前、中、後に記録した。持続注入を中止した後、25% 回復時間を測定した。

・プリングル操作前、中、後のロクロニウム注入速度は、それぞれ7.2±1.8、4.2±1.4、4.7±1.5μg/kg/分(平均±SD)であった。プリングル操作時のロクロニウム注入速度は、この操作前と比較して約 40% 減少し、プリングル操作完了後はプリングル操作前の状態に回復しなかった。25% 回復時間は 20±7 分であった。

・プリングル操作を実施する手術中にロクロニウムを持族投与する場合、プリングル操作による筋弛緩必要量の減少に対処するために、筋弛緩モニタリングを用いてロクロニウムの投与を調節する必要があると考えられた。

[!]:プリングル操作によって肝血流が制限され、筋弛緩薬の代謝が遅延するからだな。

【出典】
The Pringle maneuver reduces the infusion rate of rocuronium required to maintain surgical muscle relaxation during hepatectomy.
J Anesth. 2018 Apr 27. doi: 10.1007/s00540-018-2498-4. [Epub ahead of print]

※ プリングル法:肝切除術や肝外傷手術に際し、出血量減少のために、肝十二指腸靭帯をクランプして肝動脈と門脈系の血流を一時遮断する方法。血流遮断許容時間は常温下では 10 ~ 15 分程度とされている。

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