経カテーテル大動脈弁移植患者におけるデキスメデミジン vs プロポフォールオピオイドの鎮静効果

・重症大動脈狭窄症患者の治療としての経大腿動脈大動脈弁移植(tf-TAVI)時に使用する異なる鎮静処方が提唱されている。本研究の目的は、デキスメデトミジン(DEX)とプロポフォール+オピオイド(PO)併用を、周術期ガス交換と循環動態補助に関して比較することであった。

・tf-TAVI に際して DEX か、または PO のいずれかで鎮静された患者のコホートからのデータを、前向きに維持された TAVI レジストリから後ろ向き的に分析した。手術リスクは、併存疾患とリスクスコアから決定された。二酸化炭素の周術期分圧(PaCO2)を主要エンドポイントとして選択した。ガス交換における他の差、カテコールアミン療法の必要性、全身麻酔への変更頻度、鎮静剤のレスキュー療法(DEX 患者で)の必要性を副次評価項目とした。選択バイアスを最小にするために、分析のために逆重み付け処理(IPTW)を使用した。

・対象となった 297 人の患者(140 人の PO、157 人の DEX)のうち、DEX 患者の周術期 PaCO2 の中央値[四分位範囲]は PO 患者よりも有意に低かった(それぞれ 40[36-45]mmHg vs 44[40-49]mmHg、中央値の差 -4mmHg; 95%信頼区間 -5mmHg~ -3mmHg、P<0.001)。高炭酸ガス血症(PaCO2>45mmHg)は、PO 群と比較して DEX 患者のほうが有意に頻度が少なかった(それぞれ 25% vs 42%、P=0.005)。昇圧剤補助は、DEX 群と比較して PO 群の方が多かった(それぞれ 68% vs 25%、P<0.001)。全身麻酔への変換率は、群間で差はなかった(9%、PO vs 3%、DEX、P= 0.051)。鎮静剤/オピオイドの追加は DEX 患者の 25人(16%)に必要であった。

・鎮静された TAVI 患者では、DEX は PaCO2 値の低下および昇圧剤の必要量の減少と関連しており、それによって TAVI 時の鎮静のための PO の有望な代替法となっている。

【出典】
Dexmedetomidine versus propofol-opioid for sedation in transcatheter aortic valve implantation patients: a retrospective analysis of periprocedural gas exchange and hemodynamic support.
Can J Anaesth. 2018 Jun;65(6):647-657. doi: 10.1007/s12630-018-1092-4. Epub 2018 Feb 20.

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