気管挿管の転帰に及ぼす筋弛緩剤の回避または使用の影響:コクラン系統的レビュー

・コホート研究では、筋弛緩剤(NMBA)の回避は気管挿管困難の危険因子であることが示されている。しかし、NMBA 回避が気管挿管、可能性のある有害効果、術後不快感に及ぼす影響は、無作為化試験の系統的レビューでは評価されていない。

・著者らは、2017 年 1 月までに公開された臨床試験についていくつかのデータベースを検索した。著者らは、NMBA 回避 vs 使用の効果を比較した無作為化比較試験を含めた。2 人の別々の著者がバイアスのリスクを評価し、データを抽出した。ランダムエラーのリスクは、試験連続解析(TSA)によって評価した。

・34 件の試験(3565 人の参加者)が対象となった。バイアスのリスクが低いと判断された 4 件の試験では、NMBA を使用しない場合、気管挿管困難のリスクが高かった[ランダム効果モデル、リスク比(RR)13.27、95%信頼区間(CI)8.19-21.49、P<0.00001、TSA 調整CI 1.85-95.04]。全試験を含めた場合、結果が確認された(RR 5.00、95%CI 3.49-7.15、P<0.00001、TSA 調整 CI 1.20-20.77)。NMBA 回避によって上気道不快感や傷害の有意なリスクがあった(RR=1.37、95%CI 1.09-1.74、P=0.008、TSA 調整 CI 1.00-1.86)。いずれの試験でも死亡は報告されていない。

・NMBA を避けることは喉頭鏡検査困難と有意に関連していた(RR 2.54、95%CI 1.53-4.21、P=0.0003、TSA 調整 CI 0.27-21.75)。臨床的前後関係では、気管挿管を行う場合に NMBA を使用するためには、議論のバランスをとる必要がある。

[!]:通常の待機的気管挿管の場合には、筋弛緩薬を使用するのがよいのだろうが、換気条件を最適化できない状況では、筋弛緩薬の使用を回避した方がよい場合もあると思うな。

【出典】
Effects of avoidance or use of neuromuscular blocking agents on outcomes in tracheal intubation: a Cochrane systematic review.
Br J Anaesth. 2018 Jun;120(6):1381-1393. doi: 10.1016/j.bja.2017.11.106. Epub 2018 Apr 4.

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