PEEP を伴う高容量と低容量一回換気量の換気は、腹臥位での脊椎外科手術後の肺機能に影響を与えない

・腹臥位での脊椎手術は、胸腔内圧の上昇と呼吸コンプライアンスの低下を伴う。本研究では、腹臥位脊椎手術後に術後肺合併症(PPC)のリスクのある患者で、術中の肺保護人工呼吸が、肺機能検査で評価した肺機能を改善するかどうかを調査した。

・PPC の潜在的リスクのある 78 人の患者を無作為に保護群(1 回換気量; 6mL/kg 予測体重、6cm H2O PEEP、肺加圧操作あり)または従来群(1 回換気量;10mL/kg 予測体重、PEEP なし)に割り当てた。主要有効性変数は、肺機能検査によって、術前、術後 3日、5 日後に評価した。

・術後の努力肺活量(2.17±0.1L vs 1.91±0.1L、P=0.213)と 1 秒努力肺活量(1.73±0.08L vs 1.59±0.08L、P=0.603)は、術後日数(POD) 3 日時点では、保護群と従来群で同様であった。努力肺活量(P=0.586)と 1 秒努力肺活量(P=0.855)の術後減少傾向は、群間で同様であった。周術期の血液ガス分析の変数は、群間で同等であった。保護群と従来群の患者は、臨床的意義のある PPC の割合は同様であった(8% vs 10%、P>0.999)。

・脊椎手術を受ける PPC を発症する可能性のある患者では、著者らは、肺保護換気と従来換気で、術後肺機能と酸素化において差があるというエビデンスは見い出せなかった。

[!]:腹臥位の脊椎手術では、肺保護換気が従来換気に比べて優れているというエビデンスは見いだせなかったと。腹臥位換気自体が肺保護的に(背側肺の虚脱を防ぐ)作用しているからだろうか。肺保護換気は仰臥位でこそ役立つ!?

【出典】
Ventilation With High or Low Tidal Volume With PEEP Does Not Influence Lung Function After Spinal Surgery in Prone Position: A Randomized Controlled Trial.
J Neurosurg Anesthesiol. 2018 Jul;30(3):237-245. doi: 10.1097/ANA.0000000000000428.

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