腹腔鏡下婦人科手術における術後悪心嘔吐に及ぼす硬膜外麻酔の効果:無作為化比較試験

・腹腔鏡下婦人科手術を受ける患者は、術後悪心嘔吐(PONV)の影響を受けやすい。著者らは術中オピオイド投与を最小限に抑えるために硬膜外麻酔と全身麻酔の併用することにより、腹腔鏡下婦人科手術後の PONV の発生率を低下させるであろうとiいう仮説を立てた。

・腹腔鏡下婦人科手術を受ける女性を無作為に全身麻酔単独(G 群、n=45)か、または硬膜外麻酔併用全身麻酔(GE 群、n=45)に割り付けた。G 群の患者は術中鎮痛のためにフェンタニルとレミフェンタニルを投与され、 GE 群は麻酔導入時にシングルショットのロピバカインを投与された。主要評価項目は手術 24 時間以内の PONV の発生率であった。副次評価項目には、手術 24 時間以内のレスキューメトクロプラミドの使用、および初回 PONV 発症までの時間、初回レスキューメトクロプラミド使用までの時間が含まれた。

・手術 24 時間以内の PONV 発生率は、G 群で 60.0%、GE 群で 44.4%(相対リスク(RR):0.53、95%信頼区間(CI):0.23-1.23、p=0.14)であった。レスキューメトクロプラミド(G 群では 40.0%、GE 群では 24.4%、RR 0.49、95%CI 0.20-1.20、p=0.11)j、初回 PONV 発生とレスキューメトクロプラミド初回使用までの時間に群間差はなかった(p=0.20 と 0.12)。

・硬膜外麻酔と全身麻酔を併用することで、術中オピオイド投与を最小限に抑えても、腹腔鏡下婦人科手術後 24 時間の PONV 発生率やレスキューメトクロプラミド使用は減少しなかった。

[!]:統計的には有意差が出ていないけど、症例数を増やせば差が出ても良さそうだな。

【出典】
Effects of epidural anesthesia on postoperative nausea and vomiting in laparoscopic gynecological surgery: a randomized controlled trial.
J Anesth. 2018 Jun 23. doi: 10.1007/s00540-018-2525-5. [Epub ahead of print]

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この記事へのコメント

ひめぴょん
2018年07月03日 09:49
硬膜外は過侵襲のような気もします。実際 開腹であってすら 下腹部の場合 硬膜外はあっても なくても 吐き気は出ていますし…。
SRHAD-KNIGHT
2018年07月03日 14:40
ひめぴょん様、コメントありがとうございます。
そうですね同感です。確かに。婦人科腹腔鏡手術に硬膜外麻酔は過大侵襲ですね。下腹部手術だから疼痛もそれほど強くないでしょうし。PONV 頻度を低下させるためにわざわざ硬膜外やる意味はないと思います。

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