小児における頭頸部運動に伴う気管チューブの深さの変化

・気管チューブは、しばしば歯科手術に際しては経鼻的に挿入される。手術中に頭位が時々変化するので、チューブ先端の位置は重要である。頭部の動きは、気管の長さ(t-長)および/または鼻孔と声帯の距離(n-v 距離)の変化を誘発する。本研究では、経鼻気管挿管を行っている小児で、t-長と n-v 距離の変化を調べた。

・歯科手術を受ける年齢 2-8 歳の 80 人の患者が登録された。カフなし経鼻気管チューブ(4.5~6.0mm)を用いた経鼻気管挿管後、チューブを患者の鼻孔に固定した。チューブ先端と第 1 の竜骨との間の距離は、Frankfort 平面と水平面との成す角度が 110°に設定してファイバースコープを使用して測定された。次に、声帯に対するチューブの位置を確認した。これらの測定を、80°(屈曲)と 130°(伸展)の角度で繰り返した。次いで、これらの測定値を用いて、t-長と n-v 距離を計算した。

・屈曲時、t-長は 87.5±10.4mm から 82.9±10.7mm に有意に短縮し(P = 0.017)、n-v 距離は 128.1±10.7mm から 125.6±10.4mm に減少した(P=0.294)。伸展時、t-長は 87.5±10.4mm から 92.7±10.1mm(P=0.007)に有意に増加し、n-v 距離は 128.1±10.7mm から 129.4±10.7mm(P=0.729)に増加した。 t-長の変化は、n-v 距離の変化よりも有意に大きかった。

・気管内の気管チューブ先端の位置の変化は、主に小児歯科手術中の t-長の変化に依存する。

[!]:頭位の変化で、気管の長さが変化すると。フランクフルト平面は、左右いずれかの眼窩下点(眼窩下縁)と外耳道上縁の3点を結んでできる平面のこと。

【出典】
Changes in nasotracheal tube depth in response to head and neck movement in children.
Acta Anaesthesiol Scand. 2018 Jul 3. doi: 10.1111/aas.13207. [Epub ahead of print]

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