待機的非心臓手術で術中ACE阻害薬・ARBと急性腎障害の関連性:多施設前向きコホート研究

・アンギオテンシン変換酵素阻害剤やアンジオテンシン- 2 拮抗薬の手術時の使用は、術後急性腎障害のリスク増加と関連していると考えられている。このリスクを軽減するために、これらの薬剤は、周術期には投与を控えている。本研究は、アンギオテンシン変換酵素阻害薬やアンジオテンシン-2 拮抗薬を休薬することが、非心臓手術後の急性腎障害の危険性を周術期に低減するかどうかを調査することを目的としていた。

・消化管および/または肝臓に対する待機的大手術を受ける患者を、本前向き研究の対象とした。主要評価項目は、手術から 7 日以内の急性腎障害の発生であった。調整マルチレベルモデルを用いて施設レベル効果を考慮し、傾向スコアマッチングを用いて、治療群間の選択バイアスの影響を低減した。

・英国とアイルランド共和国の 160 施設から合計 949 人の患者が含まれた。この集団から、周術期にアンギオテンシン変換酵素阻害薬またはアンジオテンシン-2 拮抗薬を休薬した患者は 573 人(60.4%)であった。急性腎障害を発症した患者は 175 人(18.4%)であった。アンジオテンシン変換酵素阻害薬またはアンジオテンシン-2 拮抗薬を継続した患者と休薬した患者で急性腎障害の発生率に差はなかった(それぞれ 107(18.7%) vs 68(18.1%); p=0.914)。

・傾向スコアで一致させた後、アンジオテンシン変換酵素阻害剤またはアンジオテンシン-2 拮抗薬を休薬しても、術後急性腎障害発症に対する保護効果は示されなかった(OR(95%CI)0.89(0.58-1.34); p=0.567)。

[!]:ACE 阻害薬、ARB を周術期に休薬しても、術後急性腎障害の発生率は変わらないと。

【出典】
Association between peri-operative angiotensin-converting enzyme inhibitors and angiotensin-2 receptor blockers and acute kidney injury in major elective non-cardiac surgery: a multicentre, prospective cohort study.
Anaesthesia. 2018 Jul 9. doi: 10.1111/anae.14349. [Epub ahead of print]

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