小児口蓋裂手術における筋弛緩を使用しない気管挿管に及ぼすセボフルランとプロポフォールの比較評価

・気管挿管は、全身麻酔の管理中に最も重要かつ不可欠なステップである。口唇裂、口蓋裂、歯槽裂といった変形を伴う小児患者ではなおさらそうである。静脈内(i.v.)導入剤であるプロポフォールは、気道反射に対する強い抑制作用を有し、迅速かつ円滑な導入が可能である。同様に、吸入剤であるセボフルランは、比較的快い匂い、気道過敏性が低く、心臓安定性の高い特性を有する。そこで、著者らは、筋弛緩剤を使用せずに良好な挿管条件を達成するために、セボフルランとプロポフォールの有効性を比較しようとした。

・本前向き無作為試験では、口唇口蓋裂手術が予定され、ASA-PS I/II に属する、年齢 1-10 歳の小児 80 人が含まれた。全参加者は前投薬を処方された。患者は A 群と B 群に無作為に割り当てられた。導入剤として A 群ではプロポフォールを、B 群ではセボフルランを投与した。全ての患者は 150 秒後に気管挿管が試みられた。挿管条件は、Steyn 修正版 Helbo-Hansen 挿管条件スコアを用いて評価した。統計分析はスチューデント t 検定とχ二乗検定を用いて行い、P<0.05 をもって有意とみなした。

・セボフルランを投与された B 群の患者は、プロポフォールを静脈内投与された A 群患者よりも、臨床的に許容できる挿管条件が有意に多かった(P=0.001)。

・著者らは、口蓋裂手術を受ける小児で、筋弛緩なしに気管挿管するには、8% セボフルラン吸入を用いた挿管条件の方が、プロポフォール 3mg/kg 静脈内投与よりも優れていると結論する。

[!]:セボフルランの方が筋弛緩作用が強いから挿管に適しているだろう。どちらかにこだわるよりも、併用するのがいいんだろうけど。

【出典】
Comparative Evaluation between Sevoflurane and Propofol for Endotracheal Intubation without Muscle Relaxants in Pediatric Cleft Surgeries.Comparative Evaluation between Sevoflurane and Propofol for Endotracheal Intubation without Muscle Relaxants in Pediatric Cleft Surgeries.
Anesth Essays Res. 2018 Apr-Jun;12(2):434-439. doi: 10.4103/aer.AER_38_18.

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