主要な癌手術中の血行動態と麻酔深度モニタリングが及ぼすアウトカムの影響:前後研究

・血行動態と麻酔深度(DOA)モニタリングは、多くの高リスク外科手術患者において、明確な適応症や目的がなくても使用されている。著者らは、主要な癌手術中の血行動態と麻酔管理を合理化するためのモニタリングガイドラインを実施した。

・2014 年初頭には、著者らは、2 時間以上の開腹癌手術に際して、具体的な目標(平均動脈圧>65 mmHg、1 回拍出量変動(SVV)<12%、心係数>2.5 l /min m-2、中心静脈酸素飽和度>70%、40<バイスペクトルインデックス<60)のあるガイドラインを開発した。術前、術中、術後のデータを電子カルテデータベースから収集し、ガイドライン実施の前(2013 年 3 月~8 月)と、後(2014 年 3 月~8 月)で比較した。

・合計 596 人の患者が研究され、ガイドライン実施前 313 人(前群)と実施後 283 人(後群)であった。2 群は年齢、ASA スコア、生理的 P-POSSUM スコア、手術所要時間は同様であったが、手術 P-POSSUM スコアは後群の方が高かった(20 vs 18、p=0.009)。心拍出量、中心静脈酸素飽和度、DOA モニタリングの使用は、それぞれ 40% から 61%、20% から 29%、60% から 88% へと増加した(全て p<0.05)。術中輸液量は減少した(16.0 vs 14.5ml /kgh-1、p=0.002)が、変力剤の使用は増加した(6 vs 11%、p=0.022)。術後せん妄(16 vs 8%、p=0.005)、尿路感染症(6 vs 2%、p=0.012)、在院期間期間の中央値(9.6 vs 8.8日、p=0.032)は、減少した。

・癌に対する大きな開腹手術を受ける患者において、外科的リスクの増大にもかかわらず、血行動態と DOA モニタリングのための所定の目標を有するガイドラインの実施は、術後転帰の有意な改善と関連していた。

[!]:何となくモニタリングしているけれど、やはり、しっかりと目標値を定めてその範囲に収まるように麻酔薬や輸液、昇圧剤を使用する方がよいのだな。

【出典】
Outcome impact of hemodynamic and depth of anesthesia monitoring during major cancer surgery: a before-after study.
J Clin Monit Comput. 2018 Aug 3. doi: 10.1007/s10877-018-0190-8. [Epub ahead of print]

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