心臓外科手術における脳梗塞と関連した術中低血圧閾値を明らかにする

・脳梗塞は、心臓手術を受ける患者の合併症率、死亡率、機能障害の主要な原因である。修正可能な周術期の脳梗塞リスク因子を特定することは、患者の転帰を改善する可能性がある。心臓手術を受ける患者の術中低血圧の重症度・持続期間と術後脳梗塞との間の関連性を評価した。

・2009 年 11 月 1 日~ 2015 年 3 月 31 日に三次施設で人工心肺手術を受けた成人患者の後ろ向きコホート研究を行った。主要評価項目は術後虚血性脳梗塞であった。術中低血圧は、人工心肺前、中、後の平均動脈圧帯が <55、55~64、65~74 mmHg で費やした時間の分数で定義した。脳梗塞と低血圧との関連性を、傾向スコア調整を伴うロジスティック回帰を用いて調べた。

・この分析に含まれた 7457 人の患者のうち、111 人(1.5%)が脳梗塞の術後診断が確認された。脳梗塞は、人工心肺中に 64mmHg 未満の持続性平均動脈圧と強く関連していた(平均血圧 55mmHg ~ 64mmHg が 10 分持続する毎に、調整オッズ比 1.13、95%CI 1.05-1.21)、平均血圧 55mmHg 未満が 10 分持続する毎に、調整オッズ比 1.16、95%CI 1.08~1.23)。脳梗塞に関連した他の要因としては、高齢、高血圧、冠状動脈バイパス/弁同時手術、緊急手術状態、長時間人工心肺、術後新規発症心房細動が挙げられた。

・低血圧は、周術期脳梗塞の潜在的に修正可能なリスク因子である。本研究の結果は、平均動脈圧が、人工心肺を受ける患者で脳梗塞の発生率を減少させるための重要な術中治療的血行動態目標であり得ることを示唆している。

[!]:人工心肺中の維持血圧はやはり重要なんだな。可及的に>65mmHg に維持することが望ましいようだ。

【出典】
Defining an Intraoperative Hypotension Threshold in Association with Stroke in Cardiac Surgery.
Anesthesiology. 2018 Sep;129(3):440-447. doi: 10.1097/ALN.0000000000002298.

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