心臓手術を受ける患者のせん妄後の認知機能低下

・せん妄は、心臓術後によく見られ、合併症率、死亡率、認知低下に関連付けられてきた。しかし、認知変化の程度、症状経過、影響を受ける可能性のある領域については矛盾する報告がある。著者らは、せん妄を有する患者が、せん妄を伴わない患者と比較して、心臓手術後 1 ヶ月と 1 年後に、より大きな認知低下をきたすであろうと仮定した。

・人工心肺を伴う冠状動脈バイパスおよび/または弁手術を受けた患者は、このコホート研究に適格であった。錯乱評価法を用いてせん妄を評価した。神経心理学的検査セットを術前、1 ヶ月後、1 年後に実施した。線形回帰を使用して、せん妄と、ベースラインから 1 ヶ月後への複合認知 Z スコアの変化との関係(主要評価項目)を分析した。副次評価項目は、1 ヶ月時点での領域特異的な変化と 1 年後の複合および領域特異的な変化であった。

・142 人の患者のせん妄発生率は 53.5% であった。せん妄を有する患者は、1 ヶ月後の複合認知 Z スコア(-0.29 だけ大きな低下; 95%CI、-0.54~-0.05、P=0.020)と視覚構成領域と処理速度の領域において、大きく低下した。ベースラインから 1 年後まで、錯乱認知 Z スコアの変化に関してせん妄患者と非せん妄患者との間に差はなかったが、処理速度の大幅な低下がせん妄患者では持続した。

・せん妄を発症した患者は、1 ヶ月時点で、認知複合尺度と、視力構成および処理速度領域において、より大きな低下を示した。せん妄による認知変化の差は、処理速度を除いて、1 年後時点では有意ではなかった。

【出典】
Cognitive Decline after Delirium in Patients Undergoing Cardiac Surgery.
Anesthesiology. 2018 Sep;129(3):406-416. doi: 10.1097/ALN.0000000000002253.

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