肺癌切除術後の肺合併症を予測するための術前最大呼気流量(PEF):725 例の前向き研究

・本試験は、肺葉切除術を受けた肺癌患者の最大呼気流量(PEF)と術後肺合併症(PPC)との相関を調査することを目的とした。

・非小細胞肺癌(NSCLC)と診断され、切除された患者(n=725)を前向きに分析し、術前 PEF と PPC との関係を患者の基本特性および病院における臨床データに基づいて評価した。

・725 人の患者のうち、144 人が肺葉切除後 30 日内に PPC をきたし、PPC 群に分類された。PEF 値(294.2±85.1 vs 344.7±89.6L/分、P<0.001)は、非 PPC 群と比較して PPC 群の方が低かった。PEF(OR、0.984、95%CI:0.980-0.987、P<0.001)は、ROC 曲線に基づくと、PPC 発生の有意な独立予測因子であり、感度と特異度のバランスを考慮すると、カットオフ値としては 300(L/min)が選択され(Youden 指数:0.484、感度:69.4%、特異度:79.0%)、PEF≦300L/分では肺手術後 PPC をきたす確率は 8 倍増加した(OR 8.551、95%CI:5.692-12.845、P<0.001)。 PPC 率に関して、PEF 値が≦300L/分である患者は、PEF>300L/分の患者よりも PPC を合併する割合が高かった(45.0%、100/222 vs 8.7%、44/503、P<0.001)。一方、肺炎(24.8%、55/222 vs 6.4%、32/503、P<0.001)、無気肺(9.5%、21/222 vs 4.0%、20/503、P=0.003)、人工呼吸>48時間(5.4%、12/222 vs 2.4%、12/503、P=0.036)は、PEF 値≦300 L/分の群の方が高かった。

・本研究では、肺葉切除術を受けた肺癌手術患者の PEF 値と PPC との間には有意な相関が認められ、低 PEF は PPC 発生の独立危険因子としての可能性と、PPC を指標とした(PEF 値≦300L/分)リスクアセスメントは、手術を待機している肺癌患者の周術期管理にとって有意義であろう。

[!]:肺癌に対する肺葉切除後の肺合併症予測に最大呼気流量が有用であると。

【出典】
Preoperative peak expiratory flow (PEF) for predicting postoperative pulmonary complications after lung cancer lobectomy: a prospective study with 725 cases
Journal of Thoracic Disease Vol 10, No 7 (July 2018)

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック