術後インスリン分泌は術前インスリン抵抗性の患者で減少する

・術後の高血糖は、手術部位感染率、腎不全、心臓血管イベントの増加と関連している。術前のインスリン感受性状態の研究は、術後の高血糖の治療と医原性低血糖の予防に役立つ可能性がある。著者らは、正常な術前インスリン感受性(IS)を有する患者と比較して、術前のインスリン感受性が低い(IR)患者における術後インスリン分泌を研究した。

・腹部手術を受ける 42 人の連続患者は、インスリン分泌を測定し、低インスリン感受性(IR)または正常インスリン感受性(IS)の患者をスクリーニングするために、術前の高血糖-正常血糖連続クランプ(SHEC) を受けた。患者は、硬膜外麻酔または PCA 併用の全身麻酔のいずれかを受けるように無作為化された。

・IR 患者の術後インスリン分泌は、鎮痛の種類にかかわらず、IS(P=0.059)および、術前の IR に比べて減少した(P<0.001)。IS 群では、術後インスリン分泌は鎮痛のタイプに依存する。PCA 使用時に増加し、硬膜外使用時に減少した(P<0.05)。IS と IR の両群で術後に血糖値が上昇した(P<0.001)。術前インスリン抵抗性の患者の方が、術前と術後で血糖値が高かった(P<0.001)。血糖値は、PCA と硬膜外麻酔患者とで同等であった(P=0.450)。

・インスリン分泌は、麻酔の種類に関係なく、IR 群で減少する。PCA はインスリン分泌を増加させるが、硬膜外は正常なインスリン感受性の患者でインスリン分泌を減少させる。これらの知見は、術前インスリン抵抗性を有する患者には術後にインスリン投与が推奨されるが、術前インスリン感受性が正常な患者には慎重に投与すべきであることを示唆している。

【出典】
Postoperative insulin secretion is decreased in patients with preoperative insulin resistance
Acta Anaesthesiol Scand. 2018 Aug 20. doi: 10.1111/aas.13248. [Epub ahead of print]

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