下腹部手術での脊椎麻酔中の血圧維持のための 3 種類の昇圧器の比較研究

・くも膜下ブロックは、より少ない薬剤用量で高効率であるが、しばしば低血圧などの制限を有し、麻酔科医にとって懸念事項である。本研究は、下腹部手術での脊椎麻酔時の血圧維持のためのフェニレフリン、エフェドリン、メフェンテルミンのボーラス使用を比較することを目的とした。

・無作為化前向き研究で、くも膜下ブロック下の手術中に低血圧を発症した両性の成人患者 90 人を、ボーラスのフェニレフリン、エフェドリン、メフェンテルミンを投与される 3 群に割り振った。ボーラス回数と低血圧から回復するのに要した時間を記録した。周術期および術後期における副作用の発生芋記録した。

・スチューデントの対応のある t 検定とχ二乗検定によって結果を分析した。ANOVA 検定を用いて、試験群間の群分散を比較した。P<0.05 をもって統計的に有意であるとみなした。メフェンテルミン群では、34 例の低血圧症状(平均 1.03 事象/患者)が起こった。フェニレフリン群では、合計 53 回の低血圧症状が起こった。平均すると患者 1 人当たり合計 1.61 の低血圧事象があった。薬物の初回ボーラスの後、エフェドリン群では低血圧事象は起こらなかった(平均 1 事象/患者)。フェニレフリン群の平均心拍数は他の 2 群と比較して有意に低かった(P<0.001)。

・メフェンテルミンとエフェドリンは、成績が同様で、良好な低血圧コントロールを提供し、フェニレフリンと比較して再発事象が少なかった。

[!]:この文献で比較されている循環作動薬はいずれも「フェネチルアミン系強心薬」と分類される薬物だ。フェニレフリンは作用時間が短いために、頻回に再投与が必要となるため、持続投与するのが望ましい。
画像

どれも非常によく似た構造を有している。

【出典】
A Comparative Study of Three Vasopressors for Maintenance of Blood Pressure during Spinal Anesthesia in Lower Abdominal Surgeries.
Anesth Essays Res. 2018 Apr-Jun;12(2):333-337. doi: 10.4103/aer.AER_199_17.

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