脊椎麻酔下における全膝置換後のせん妄予防における周術期スタチン使用の役割

・スタチンの使用と術後せん妄(POD)の発生率との間の関係には論争がある。著者らは、脊椎麻酔下での全膝関節形成術(TKA)後の周術期スタチン使用とせん妄の発生との関連性を検討した。

・2005 年 1 月から 2017 年 10 月までに、脊椎麻酔下で TKA を受けた患者の電子カルテを、2005 年 1 月から 2017 年まで後ろ向きにレビューした。POD 発生率は、手術前 1 ヶ月から退院まで連続してスタチンを投与した患者と、スタチンをいっさい投与されなかった患者とで記録された。POD の発症と周術期スタチン使用との関連性を調査するため、単変量と多変量ロジスティック回帰分析を行った。

・総計で 6,020 例の手術が含まれ、992 人(16.4%)は、術前スタチンの使用に関連していた。POD は 304 例(5.0%)の手術で確認された。スタチン群(35/992、3.5%)の方が、スタチン非投与群(1,420/5,028、5.4%)よりも POD の発生率が 1.7% だけ有意に低かった(P=0.017)。多変量ロジスティック回帰分析では、スタチン群の POD 発生率はスタチン非投与群よりも 34% 低かった(オッズ比(OR)、0.66; 95%信頼区間(CI)、0.45-0.97、P= 0.036)。さらに、アトルバスタチンとシンバスタチンが投与された場合、POD の発生率は、それぞれ、37%(OR、0.63; 95%CI、0.40-0.99;P= 0.047)と 79%(OR、0.21; 95%CI、0.05-0.88、P=0.033)だけ減少した。

・周術期のスタチンの持続的使用は、脊椎麻酔下の TKA 後の著明なせん妄のリスク減少と関連している可能性がある。シンバスタチンは POD 予防の最も有効なスタチンであった。

[!]:手術当日の術前スタチン投与は行った方がいいのかな。

【出典】
The role of perioperative statin use in the prevention of delirium after total knee replacement under spinal anesthesia
Journal of Arthroplasty Hwan Do, Jung-Won Hwang

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