熱傷後の急性腎障害:予後因子としての術前好中球/リンパ球比

・重度の炎症および急性腎障害(AKI)は、熱傷による重篤な有害事象である。好中球/リンパ球比(NLR)は、炎症のマーカーである。著者らは、熱傷を負った患者で、NLR を含む術後 AKI の独立危険因子を評価した。

・473 人の熱傷患者の術前、術中、術後の変数を収集した。熱傷術後の AKI の危険因子を、単変量と多変量ロジスティック回帰分析を用いて評価した。術前 NLR の ROC 曲線解析を行った。手術後 3 ヶ月の死亡率も、ログランク検定を用いた Kaplan-Meier 分析を用いて、AKI 群と非 AKI 群との間で比較した。

・術後 AKI は、熱傷患者 473 人中 71 人(15.0%)に発生した。全熱傷体表面積(オッズ比(OR)、1.013; 95%信頼区間(CI)、1.001-1.026、P= 0.037)、吸入傷害(OR、1.821; 95%CI、1.008-3.292、P=0.047)、術前 NLR(OR、1.094; 95%CI、1.064-1.125、P<0.001)は術後 AKI の危険因子であった。ROC 曲線下面積は 0.767 であり、最適カットオフ値は 11.7 であった。さらに、術後 3 ヶ月の死亡率は、AKI 群では非 AKI 群より有意に高かった(49.3% vs 14.9%、P<0.001)。

・全熱傷体表面積、吸入傷害、術前 NLR は、熱傷術後 AKI の危険因子であり、術後早期死亡と関係している。術前 NLR は、術後 AKI の早期発見とその後の熱傷患者の死亡率に有用な情報を提供する可能性がある。

[!]:好中球/リンパ球比(NLR)は免疫状態の一つの指標として知られ,高値であるほど免疫が低下しているとされる。

【出典】
Acute kidney injury after burn surgery: Preoperative neutrophil/lymphocyte ratio as a predictive factor
Acta Anaesthesiologica Scandinavica First published: 10 September 2018

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック